カルクウォールはその美しい質感と自然素材ならではの風合いで、多くの住宅の外壁に採用されています。
しかし、その一方で「メンテナンスは必要なのか」「汚れたときはどうすればいいのか」といった疑問をお持ちの方も少なくありません。
カルクウォールの外壁のメンテナンスは、適切な知識があれば難しいものではありません。
この記事では、カルクウォールの外壁のメンテナンスについて、具体的な掃除の方法から、雨だれや黒ずみといった特有の汚れへの対策、さらにはひび割れ(クラック)の補修まで、網羅的に解説していきます。
自分でできるDIYでの対処法はもちろん、専門の業者に依頼する場合の費用相場や、高圧洗浄を避けるべき理由など、知っておくべき重要なポイントをまとめました。
カビや藻の発生原因と除去方法、塗り替えや塗装を検討するタイミングについても触れていきます。
漆喰壁のデメリットを理解し、正しい補修方法や劣化への対策を学ぶことで、カルクウォールの美しい外観を長期間維持することが可能です。
この記事を読めば、カルクウォールの外壁のメンテナンスに関するあらゆる疑問が解決し、自信を持ってご自宅の壁と向き合えるようになるでしょう。
この記事でわかること、ポイント
- カルクウォールが完全にメンテナンスフリーではない理由
- 自分でできる日常的な掃除方法と適切な頻度
- 黒ずみや雨だれなど特有の汚れの原因と対策
- カビが発生した場合の安全な除去方法
- DIYで対応可能なひび割れの範囲と補修方法
- 専門業者によるメンテナンスの費用相場と作業内容
- 高圧洗浄機を使用してはいけない具体的な理由
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知っておきたいカルクウォールの外壁のメンテナンスの基本
スイス漆喰であるカルクウォールは、その高い耐久性と調湿性、美しい仕上がりから非常に人気の高い外壁材です。
しかし、その特性を長く維持するためには、基本的なメンテナンスの知識が不可欠となります。
この章では、カルクウォールの外壁のメンテナンスの基本として、多くの方が抱く「メンテナンスフリー」というイメージの真実から、ご自身でできる日常的なお手入れ、そして代表的な汚れのトラブルシューティングまで、幅広く解説します。
正しい知識を身につけることで、予期せぬ劣化を防ぎ、カルクウォール本来の美しさを保ち続けることができるでしょう。
ポイント
- メンテナンスフリーではない?漆喰のデメリット
- 自分でもできる日常的な掃除と補修方法
- 厄介な黒ずみや汚れの原因と対策
- サッシ周りに多い雨だれを防ぐ工夫
- 日当たりの悪い場所に発生するカビの除去
メンテナンスフリーではない?漆喰のデメリット
カルクウォールは非常に耐久性が高く、サイディングのように数年ごとの定期的な塗り替えが必須というわけではありません。
その点から「メンテナンスフリー」という言葉で紹介されることもありますが、これは「全く手入れが不要」という意味ではないことを理解しておく必要があります。
まず、漆喰のデメリットとして挙げられるのが、汚れの付着です。
カルクウォールの表面は多孔質で、わずかに凹凸があるため、砂埃や排気ガスなどの汚れが留まりやすい性質を持っています。
特に交通量の多い道路沿いや、風で砂が運ばれやすい地域では、経年と共に汚れが目立ってくることがあります。
また、強アルカリ性であるためカビにくいという特性はありますが、壁面に付着した汚れを養分としてカビや藻が発生することはあります。
次に、ひび割れ(クラック)の問題です。
漆喰は硬い素材であるため、建物の揺れや下地の動きに追従できず、細かなヘアクラックが発生することがあります。
これは漆喰壁の特性上、ある程度は避けられない現象です。
多くは構造的に問題のない軽微なものですが、放置するとそこから雨水が浸入し、劣化を早める原因にもなりかねません。
さらに、撥水性がないため、雨水を吸い込みやすいという点もデメリットと言えるでしょう。
吸い込んだ水分は時間と共に蒸発しますが、その過程で壁内部の成分が表面に染み出し、白華(エフロレッセンス)という白い結晶となって現れることもあります。
これらの特性を理解せず、完全に放置してしまうと、汚れが固着して落ちにくくなったり、クラックが進行したりと、後々の補修が大事になる可能性があります。
カルクウォールは「ローメンテナンス」な素材であり、適切な時期に適切なお手入れをすることで、その美しさを長く保つことができるのです。
自分でもできる日常的な掃除と補修方法
カルクウォールの美観を保つためには、日常的な掃除が非常に効果的です。
専門的な技術や道具がなくても、自分でできるメンテナンスはたくさんあります。
まず、最も基本的な掃除は、壁面に付着した砂埃やクモの巣などを取り除くことです。
これには、柔らかいブラシやホウキが適しています。
壁を傷つけないよう、優しくなでるように上から下へと掃き下ろしましょう。
この作業は、年に1〜2回程度、気になった時に行うだけでも、汚れの固着を防ぐのに役立ちます。
次に、部分的な汚れの落とし方です。
手垢や泥はねなどの軽い汚れであれば、消しゴムで軽くこすることで落とせる場合があります。
それでも落ちない場合は、きれいな水を含ませたスポンジや布で、汚れた部分を優しく叩くようにして拭き取ります。
このとき、強くこすると壁の表面を傷めたり、汚れを広げてしまったりする可能性があるため注意が必要です。
水分を使った後は、乾いた布で余分な水分を吸い取っておくと、シミになりにくくなります。
軽微なひび割れ(ヘアクラック)であれば、DIYでの補修も可能です。
カルクウォール専用の補修材が市販されています。
これはペースト状になっており、ひび割れに直接充填するだけで簡単に補修できます。
作業のポイントは、補修材を塗る前に、ひび割れの周辺をブラシなどで清掃し、ゴミや汚れを取り除いておくことです。
そして、補修材をヘラなどで少量ずつ押し込むように塗り、最後に表面を平らにならします。
乾燥すると少し痩せる(体積が減る)ことがあるので、必要であれば二度塗りするとよりきれいに仕上がります。
ただし、幅が1mmを超えるような大きなひび割れや、壁の広範囲にわたって発生している場合は、下地の問題が考えられるため、専門業者に相談することをおすすめします。
日常的な掃除と早めの補修を心がけることが、カルクウォールの外壁のメンテナンスの基本であり、費用を抑える最も有効な方法と言えるでしょう。
厄介な黒ずみや汚れの原因と対策
カルクウォールの外壁で特に相談が多いのが、黒ずみや筋状の汚れです。
これらの汚れは見た目を大きく損なうため、原因を正しく理解し、適切な対策を講じることが重要です。
黒ずみの主な原因は、カビや藻、そして排気ガスや工場からの煤煙といった大気中の汚染物質です。
特に、日当たりが悪く湿気がこもりやすい北側の壁面や、植栽が壁の近くにある場所では、カビや藻が発生しやすくなります。
これらは壁に付着した埃を栄養源として繁殖し、徐々に黒や緑の斑点として広がっていきます。
対策としては、まずカビや藻の栄養源となる埃を定期的にブラシで払い落とすことが挙げられます。
また、壁面の風通しを良くするために、近すぎる植栽は剪定するなどの工夫も効果的です。
すでに発生してしまった黒ずみに対しては、市販されている外壁用のバイオ洗浄剤や、漆喰専用のクリーナーを使用します。
使用する際は、必ず目立たない場所で試してから、製品の指示に従って作業してください。
多くの場合、洗浄剤を塗布してしばらく放置し、その後水で洗い流すという手順になります。
大気中の汚染物質による汚れは、交通量の多い道路に面した壁などに見られます。
これは油分を含んでいることが多く、水拭きだけではなかなか落ちません。
この場合も、中性洗剤を薄めた液や専用のクリーナーを使い、スポンジや柔らかいブラシで優しく洗浄します。
洗浄後は、洗剤成分が残らないように、きれいな水で十分に洗い流すことが大切です。
予防策としては、新築時や塗り替え時に、防汚性能を持つトップコートを塗布するという選択肢もあります。
ただし、これはカルクウォールの特徴である調湿性を損なう可能性もあるため、採用する際は専門家とよく相談する必要があります。
黒ずみや汚れは、放置する時間が長くなるほど落としにくくなります。
初期の段階で対処することが、美観を維持し、大掛かりなメンテナンスを避けるための鍵となります。
サッシ周りに多い雨だれを防ぐ工夫
窓のサッシや換気フードの下に、黒い筋状の汚れが垂れているのを見たことがあるでしょうか。
これは「雨だれ」と呼ばれる現象で、カルクウォールに限らず多くの外壁で見られる汚れです。
雨だれは、壁面に付着した埃や汚染物質が雨水によって集められ、水の通り道に沿って流れ落ちる際に、汚れが線状に残ることで発生します。
特に、サッシの角や換気フードの下など、雨水が集中して流れ落ちる場所にできやすいのが特徴です。
この雨だれを防ぐためには、いくつかの工夫が有効です。
最も効果的な対策の一つが、「水切り」と呼ばれる部材を取り付けることです。
これはサッシの下枠や換気フードの下に取り付ける薄い板状の部材で、壁を伝う雨水を壁面から離れた位置で滴り落とす役割を果たします。
これにより、雨水が壁面に直接伝わるのを防ぎ、雨だれの発生を大幅に抑制することができます。
最近では、後付けできる透明なタイプの水切りも市販されており、外観を損なわずに設置することも可能です。
また、日常的なメンテナンスとしては、サッシのレールや窓枠に溜まった埃をこまめに掃除することが挙げられます。
サッシに溜まった汚れが、雨だれの主な原因物質となります。
定期的にブラシで掃き出したり、濡れた雑巾で拭き取ったりするだけで、雨だれのリスクを大きく減らすことができます。
すでにできてしまった雨だれを落とすには、黒ずみ汚れと同様の掃除方法が有効です。
柔らかいブラシやスポンジに水を含ませて優しくこすり、落ちにくい場合は薄めた中性洗剤を使用します。
洗浄後は洗剤が残らないよう、しっかりと水で洗い流してください。
雨だれは一度発生すると、同じ場所に繰り返し発生しやすい傾向があります。
したがって、掃除をしてきれいになった段階で、水切りの設置などの予防策を講じることが、長期的な美観維持につながります。
建物の構造上、どうしても雨だれが発生しやすい箇所は存在します。
そういった場所は、意識して定期的にチェックし、汚れが軽いうちに掃除する習慣をつけることが大切です。
日当たりの悪い場所に発生するカビの除去
建物の北側や、隣家との間が狭く風通しが悪い場所、あるいは植木の影になる部分など、日当たりが悪く湿気がちな環境では、外壁にカビが発生しやすくなります。
カルクウォールは強アルカリ性のため、素材自体がカビの繁殖を抑制する効果を持っています。
しかし、壁面に付着した有機物(埃、花粉、虫の死骸など)を栄養源として、表面にカビが発生することは十分にあり得ます。
外壁に発生するカビは、黒や緑、赤茶色など様々な色をしており、斑点状に広がっていくのが特徴です。
カビは見た目が悪いだけでなく、放置すると根を張って素材の劣化を促進したり、アレルギーの原因になったりすることもあるため、発見したら早めに対処することが肝心です。
カビの除去作業を行う際には、いくつかの注意点があります。
まず、カビの胞子を吸い込まないように、マスクやゴーグルを着用しましょう。
また、除去に使用する薬剤が皮膚に付着しないよう、ゴム手袋の着用も忘れてはいけません。
除去方法としては、市販の外壁用カビ取り剤や、漆喰にも使用できるバイオ洗浄剤を用いるのが一般的です。
家庭用の塩素系漂白剤を薄めて使用する方法もありますが、壁材を変色させたり、傷めたりするリスクがあるため、まずは目立たない場所で試すことが必須です。
具体的な手順は以下の通りです。
- まず、乾いたブラシでカビの表面の汚れや胞子を軽く払い落とします。強くこすると胞子が飛散するので注意してください。
- 次に、カビ取り剤をスプレーボトルに入れるか、刷毛を使ってカビの発生している箇所に塗布します。
- 製品の指示に従い、一定時間放置して薬剤を浸透させます。
- 時間が経ったら、ブラシで軽くこすりながら、ホースなどで水をかけて薬剤とカビを洗い流します。
重要なのは、カビを根元から死滅させることです。
表面をこすっただけでは、根が残って再発する可能性が高くなります。
薬剤をしっかりと浸透させることがポイントです。
カビの発生を予防するためには、壁面の風通しを良くすることが最も効果的です。
壁の近くに物を置かない、植栽を剪定するなどして、空気がよどまない環境を保つように心がけましょう。
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症状で判断するカルクウォールの外壁のメンテナンス
カルクウォールの外壁は、時間と共に様々な変化を見せます。
その変化が、単なる経年による風合いなのか、それとも補修が必要な劣化のサインなのかを見極めることが、適切なメンテナンスを行う上で非常に重要です。
この章では、具体的な症状に焦点を当て、DIYで対応できる範囲から専門業者に相談すべきケースまでを詳しく解説します。
ひび割れの大きさ、塗り替えを検討する時期、そしてメンテナンスにかかる費用相場など、より実践的なカルクウォールの外壁のメンテナンス情報をお届けします。
ポイント
- 細かなひび割れはDIYで補修可能か
- 塗り替えを検討すべき劣化のサインとは
- 専門業者へ依頼した際の費用相場
- 高圧洗浄が推奨されない理由と注意点
- 美しさを保つカルクウォールの外壁のメンテナンス総括
細かなひび割れはDIYで補修可能か
カルクウォールの外壁にひび割れを発見すると、不安に感じるかもしれません。
しかし、すべてのひび割れが深刻な問題というわけではありません。
ひび割れは、その幅や原因によって対処法が異なります。
まず、DIYで補修が可能なのは、一般的に「ヘアクラック」と呼ばれる、髪の毛ほどの細さのひび割れです。
具体的には、幅が0.3mm以下のものを指します。
ヘアクラックは、主に漆喰の乾燥収縮や、外壁表面の塗膜の経年劣化によって発生します。
構造的な問題ではなく、緊急性は低いとされていますが、放置すると見た目が悪いだけでなく、そこから水分が浸入して汚れや凍害の原因になる可能性があります。
ヘアクラックの補修は、前述の通り、カルクウォール専用の補修材を使って行います。
チューブタイプやパウチタイプの製品が多く、手軽に作業できるのが利点です。
補修箇所は元の壁と質感が若干異なる場合があるため、広範囲に試す前に、目立たない場所で仕上がりを確認すると良いでしょう。
一方で、ひび割れの幅が0.3mmを超える場合や、ひび割れに沿って段差が生じている場合、あるいは特定の場所から放射状に複数のひび割れが伸びているような場合は、専門家による診断が必要です。
これらは「構造クラック」と呼ばれ、建物の構造的な動きや不同沈下、下地の劣化などが原因で発生している可能性があります。
構造クラックを表面的な補修だけで済ませてしまうと、根本的な原因が解決されず、再発したり、雨漏りの原因になったりする危険性があります。
ひび割れの状態を判断する簡単な目安として、名刺の角が入るかどうかを試してみる方法があります。
もし名刺の角が簡単に入るようであれば、0.3mm以上の幅がある可能性が高いため、一度プロの業者に点検を依頼することをお勧めします。
DIYでの補修は手軽で費用を抑えられますが、その適用範囲を正しく見極めることが、建物を守る上で非常に重要です。
塗り替えを検討すべき劣化のサインとは
カルクウォールは、一般的な塗装壁材とは異なり、素材そのものに着色されているため、色褪せが少なく、頻繁な塗り替えは必要ありません。
しかし、長年の風雨や紫外線の影響で、徐々に劣化が進行します。
ある程度の劣化サインが見られたら、塗り替えを含む本格的なメンテナンスを検討する時期かもしれません。
塗り替えを検討すべき主なサインは以下の通りです。
- チョーキング現象の発生
- 広範囲にわたるひび割れ
- 汚れやカビが全体的に目立つ
- 漆喰の剥がれや浮き
「チョーキング現象」とは、壁を手で触ったときに、白い粉が付着する状態のことです。
これは、表面の樹脂成分が劣化し、顔料が粉状になって現れる現象で、防水性が低下しているサインです。
カルクウォール自体は樹脂を含まないため、厳密にはチョーキングは起こりにくいですが、過去に塗装によるメンテナンスを行った壁や、トップコートが塗布されている場合に見られることがあります。
次に、ヘアクラックが壁の広範囲にわたって見られる場合です。
数本のひび割れであれば部分補修で対応できますが、全体的に無数のクラックが発生している状態は、壁全体の保護機能が低下していることを示します。
また、掃除をしても落ちない頑固な汚れや、除去してもすぐに再発するカビが壁全体に広がっている場合も、美観を回復するためには塗り替えが有効な選択肢となります。
最も緊急性が高いサインは、漆喰の剥がれや浮きです。
これは、下地との密着性が失われている状態で、放置すると剥がれが拡大し、雨水が直接下地に浸入する原因となります。
これらのサインは、一般的に築15年~20年を過ぎた頃から見られ始めることが多いですが、立地環境や施工品質によって大きく異なります。
塗り替えを行う際は、カルクウォールの特性を理解している専門業者に依頼することが不可欠です。
通気性のない一般的な塗料で塗りつぶしてしまうと、カルクウォール本来の調湿性が失われ、壁内部の湿気が逃げられずに新たなトラブルを引き起こす可能性があるためです。
漆喰専用の塗料や、カルクウォール純正の材料での再塗装が推奨されます。
専門業者へ依頼した際の費用相場
カルクウォールの外壁のメンテナンスを専門業者に依頼する場合、その費用は作業内容や建物の状況によって大きく変動します。
ここでは、一般的な作業内容ごとの費用相場について解説します。
まず、足場の設置費用です。
2階建て以上の住宅では、安全かつ確実に作業を行うために足場の設置が必須となります。
費用相場は、一般的な30坪程度の住宅で15万円~25万円程度です。
足場代はメンテナンス費用全体の中でも大きな割合を占めるため、一度足場を組んだ際には、外壁以外の屋根や雨樋の点検・補修も併せて行うと効率的です。
次に、洗浄作業の費用です。
高圧洗浄ではなく、薬品を使ったバイオ洗浄や、手作業による洗浄が主となります。
費用は、1平方メートルあたり500円~1,500円程度が目安です。
ひび割れの補修(クラック補修)は、ひび割れの幅や深さ、長さによって費用が変わります。
軽微なヘアクラックの充填であれば比較的安価ですが、UカットやVカットと呼ばれる工法で一度ひびを広げてから充填材を埋める本格的な補修になると、1メートルあたり数千円の費用がかかることもあります。
全体的な塗り替え(再塗装)を行う場合の費用は、使用する塗料の種類によって大きく異なります。
カルクウォール純正の材料や、通気性の高い漆喰専用塗料を使用する場合、1平方メートルあたり4,000円~8,000円程度が相場です。
一般的な30坪の住宅の外壁面積を約120平方メートルとすると、塗り替えだけで50万円~100万円程度の費用がかかる計算になります。
これらの費用を合計すると、30坪の住宅で本格的なメンテナンス(足場設置、洗浄、部分補修、全体塗装)を行った場合、総額で80万円~150万円程度が一つの目安となるでしょう。
以下に、費用相場の概算を表にまとめます。
作業内容 | 費用相場(30坪住宅の場合) | 備考 |
---|---|---|
足場設置 | 15万円 ~ 25万円 | 飛散防止ネット含む |
外壁洗浄 | 6万円 ~ 18万円 | バイオ洗浄など |
ひび割れ補修 | 3万円 ~ 10万円 | 補修範囲による |
塗り替え(塗装) | 48万円 ~ 96万円 | 使用する材料による |
合計 | 72万円 ~ 149万円 | 諸経費は別途 |
業者に見積もりを依頼する際は、必ず複数の業者から相見積もりを取り、作業内容の詳細や使用する材料について十分に説明を受けることが重要です。
単に価格が安いというだけで選ぶのではなく、カルクウォールの施工実績が豊富で、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
高圧洗浄が推奨されない理由と注意点
外壁の汚れを落とす際、家庭用の高圧洗浄機を手軽に使いたいと考える方もいるかもしれません。
しかし、カルクウォールの外壁のメンテナンスにおいて、高圧洗浄機の使用は原則として推奨されません。
その理由は、カルクウォールの素材特性にあります。
カルクウォールは、セメント系の外壁材などと比較して、表面の硬度がそれほど高くありません。
高圧の水を至近距離から噴射すると、壁の表面を削り取ってしまい、テクスチャ(模様)を損なったり、えぐれや傷をつけたりする恐れがあります。
一度傷ついた表面は元に戻すのが難しく、かえって美観を損なう結果になりかねません。
また、もう一つの重要な理由は、カルクウォールが持つ「調湿性」と関係しています。
カルクウォールは多孔質(微細な穴が無数に空いている)な素材であり、湿気を吸ったり吐いたりする性質があります。
この性質が、結露の防止などに役立っています。
しかし、高圧洗浄機で強制的に水を吹き付けると、この微細な穴から壁の内部にまで水分が浸透してしまう可能性があります。
壁の内部に侵入した水分は、乾燥するまでに時間がかかり、内部からの劣化やカビの発生、さらには冬場の凍害(水分が凍って膨張し、壁材を破壊する現象)を引き起こすリスクを高めます。
つまり、高圧洗浄は表面の汚れを落とす以上に、壁自体にダメージを与えてしまう可能性が高いのです。
専門業者が洗浄を行う際も、高圧洗浄機を使用することは稀で、使用する場合でも圧力やノズルの種類、壁との距離を慎重に調整します。
多くは、薬品を塗布して汚れを分解するバイオ洗浄や、圧力の低い「ソフト洗浄」、あるいはブラシを使った手洗い洗浄といった方法を選択します。
もしご自身で洗浄を行うのであれば、高圧洗浄機は使わず、水道のホースのシャワー水流で埃を洗い流す程度に留めるべきです。
汚れがひどい場合は、柔らかいブラシやスポンジを使って、優しく手で洗いましょう。
手軽に見える高圧洗浄ですが、カルクウォールにとってはリスクの高い方法であることを十分に理解しておく必要があります。
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美しさを保つカルクウォールの外壁のメンテナンス総括
これまで、カルクウォールの外壁のメンテナンスに関する様々な側面について解説してきました。
最後に、その美しさを長く維持するための要点を総括します。
カルクウォールの外壁のメンテナンスの基本は、「過剰な手入れはせず、しかし無関心でもいけない」という点に尽きます。
まず、カルクウォールが持つ自然な風合いや経年変化を楽しむという心構えが大切です。
多少の汚れや細かなクラックは、自然素材である証とも言えます。
しかし、その変化が劣化のサインへと変わる境界線を見逃さないことが重要です。
そのために、年に一度は家の周りを一周し、壁の状態を注意深く観察する習慣をつけましょう。
特にチェックすべきポイントは、日当たりの悪い北側の壁、サッシ周り、そして基礎に近い部分です。
日常的なメンテナンスとしては、柔らかいブラシでの埃払いや、気になる汚れの早期発見・早期対処が基本です。
汚れは放置するほど固着し、落としにくくなります。
雨だれや黒ずみを見つけたら、汚れが軽いうちに、この記事で紹介したような優しい方法で洗浄を試みてください。
そして、DIYでの補修と専門業者への相談の判断基準を明確に持つことが、建物の寿命を延ばす上で不可欠です。
幅の広いひび割れや、壁の浮き・剥がれといった症状は、迷わず専門家に診断を依頼しましょう。
早めの対処が、結果的にメンテナンス費用を抑えることにつながります。
また、メンテナンスを業者に依頼する際は、カルクウォールの特性を熟知した、信頼できる施工店を選ぶことが最も重要です。
通気性を妨げるような不適切な塗装は、カルクウォールの長所をすべて殺してしまいかねません。
カルクウォールは、手をかけすぎても、かけなさすぎてもいけない、まるで生き物のような壁材です。
その特性を正しく理解し、愛情をもって定期的に状態を確認し、必要な時に適切な手入れを施してあげること。
それが、スイス漆喰の美しい外観と優れた機能を、末永く享受するための秘訣と言えるでしょう。
記事のまとめ
- カルクウォールはメンテナンスフリーではなく定期的な点検が必要
- 日常的な掃除は柔らかいブラシでの埃払いが基本
- 軽い汚れは消しゴムや水を含ませたスポンジで優しく落とす
- 黒ずみの原因は主にカビや大気汚染物質
- 雨だれはサッシ周りのこまめな掃除と水切りの設置で予防できる
- カビは専用の洗浄剤を使い根元から除去することが重要
- 幅0.3mm以下のヘアクラックはDIYでの補修が可能
- 幅の広いひび割れや壁の浮きは専門業者への相談が必須
- 塗り替えのサインはチョーキングや広範囲のクラック、漆喰の剥がれ
- 専門業者によるメンテナンス費用は80万円から150万円が目安
- 業者選びはカルクウォールの施工実績が豊富な店を選ぶべき
- 高圧洗浄は壁を傷め水分を浸透させるリスクがあるため推奨されない
- 洗浄は手洗いやソフト洗浄が基本
- 年に一度は外壁全体の状態をチェックする習慣を持つことが大切
- 適切なカルクウォールの外壁のメンテナンスが美観と機能を長持ちさせる
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