お部屋の印象を大きく変える内装塗装。
その中でも、ペンキのつやありとつやなし 内装の選択は、空間の雰囲気や機能性を左右する重要なポイントになります。
光沢のある華やかな空間にしたいのか、それとも落ち着いたマットな空間にしたいのか、理想のイメージはあっても、それぞれのメリット・デメリットや具体的な違いが分からず、どちらを選べば良いか迷ってしまう方も少なくありません。
特に、耐久性や汚れの付きやすさ、手入れの方法といった実用面での違いは、実際に生活してみないと分かりにくい部分でしょう。
また、DIYで挑戦しようと考えている方にとっては、塗装の難易度や費用も気になるところです。
リビングやキッチン、寝室など、場所によって最適なつやの種類も異なります。
この記事では、ペンキのつやありとつやなし 内装の基本的な違いから、それぞれのメリット・デメリット、場所別の選び方、さらにはDIYで塗装する際の注意点まで、網羅的に詳しく解説していきます。
あなたのライフスタイルや理想の空間に合わせた最適なペンキ選びの参考になれば幸いです。
この記事でわかること、ポイント
- ペンキのつやありとつやなしの見た目の違い
- 光沢レベルの種類とそれぞれの特徴
- 汚れへの耐性と掃除のしやすさの比較
- 塗料の価格や施工にかかる費用の違い
- 耐久性とメンテナンス性の具体的な差
- リビングや寝室など場所ごとの最適な選び方
- DIYで塗装する場合の重要な注意点
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もくじ
ペンキのつやありとつやなし 内装での基本的な違いとは
ポイント
- 見た目の印象を左右する光沢感の明確な違い
- 5段階に分かれる光沢の種類の詳細
- 掃除のしやすさに関わる汚れへの耐性
- 塗料の価格や施工にかかる費用の比較
- 長く使うための耐久性とメンテナンス性
見た目の印象を左右する光沢感の明確な違い
ペンキのつやありとつやなしの内装における最も大きな違いは、その名の通り「光沢感」、つまり光の反射の仕方にあります。
この光沢感の違いが、部屋全体の見た目や雰囲気に直接的な影響を与えるのです。
まず、つやありのペンキは表面が滑らかで、光を強く反射する特徴を持っています。
照明や自然光が当たると、キラキラと輝き、空間全体を明るく華やかな印象に見せてくれるでしょう。
光が部屋の隅々まで届きやすくなるため、部屋を広く感じさせる効果も期待できます。
色の鮮やかさも際立ち、ポップで元気な雰囲気や、モダンでスタイリッシュな雰囲気を演出したい場合に適しています。
一方で、光沢が強い分、壁の下地の凹凸や塗装時の刷毛ムラ、ローラーの跡などが目立ちやすいという側面も持ち合わせています。
そのため、塗装前の下地処理を丁寧に行うことが、美しい仕上がりを実現するための鍵となります。
それに対して、つやなし(マット)のペンキは、表面に微細な凹凸があるため、光を乱反射させます。
これにより、光の反射が抑えられ、しっとりとした落ち着いた雰囲気を醸し出します。
色の印象も柔らかくなり、高級感のあるシックな空間や、温かみのあるナチュラルな空間を創り出すのに最適です。
つやなしの最大のメリットの一つは、光の反射が少ないために壁の凹凸や塗装ムラが目立ちにくい点です。
DIY初心者の方でも比較的扱いやすく、失敗が少ない仕上げ方法と言えるでしょう。
ただし、光を吸収する性質があるため、同じ色でもつやありに比べて少し暗く見えることがあります。
また、空間全体が引き締まって見えるため、部屋の広さによっては圧迫感を感じる可能性も考慮する必要があるかもしれません。
このように、つやありとつやなしでは、光の扱方が根本的に異なります。
つやありは光を味方につけて空間を明るく演出し、つやなしは光を吸収して落ち着いた深みを出す、と覚えておくと良いでしょう。
どちらが良いというわけではなく、どのような部屋にしたいかという目的によって、最適な選択は変わってきます。
5段階に分かれる光沢の種類の詳細
「つやあり」「つやなし」と一括りにされがちですが、実は塗料の光沢(グロス)レベルは、より細かく段階分けされています。
一般的に、日本ペイントや関西ペイントといった大手塗料メーカーでは、光沢の度合いを「艶有り(全艶)」「7分艶」「5分艶(半艶)」「3分艶」「艶消し(マット)」の5段階で規定していることが多いです。
この光沢レベルを理解することで、よりイメージに近い内装を実現できます。
艶有り(全艶)
最も光沢が強く、ピカピカとした輝きを持つ仕上げです。
光の反射率が非常に高く、表面はツルツルしています。
耐久性が高く、汚れも付着しにくく、付いても水拭きで簡単に落とせるため、キッチンや洗面所、トイレといった水回りや、汚れやすい子供部屋の壁、ドアや窓枠などの建具によく使用されます。
ただし、前述の通り、下地の凹凸が非常に目立ちやすいため、施工には高い技術が求められます。
7分艶
艶有りを少しだけ抑えた、落ち着きのある光沢感です。
艶有りの持つ耐久性やメンテナンス性の高さを維持しつつ、輝きをわずかに和らげたい場合に選ばれます。
完全にピカピカなのは避けたいけれど、ある程度の光沢は欲しいというニーズに応えるレベルで、廊下や階段など、人の往来が多い場所にも適しています。
5分艶(半艶)
艶有りと艶消しのちょうど中間にあたる光沢レベルです。
「セミグロス」とも呼ばれ、上品で落ち着いた光沢感が特徴です。
適度な光沢があるため、汚れにくさとメンテナンス性も比較的良好で、かつ艶有りほど下地の凹凸が目立ちません。
リビングやダイニングなど、様々なシーンで使いやすく、内装用として非常に人気のある光沢レベルです。
どの光沢にするか迷った場合には、この5分艶を基準に考えると選びやすいでしょう。
3分艶
5分艶よりもさらに光沢を抑え、艶消しに近い落ち着いた雰囲気を持つ仕上げです。
光が当たった時に、ほんのりと艶を感じる程度で、非常に上品な印象を与えます。
艶消しの持つマットな質感は好きだけれど、少しだけ耐久性や汚れにくさをプラスしたいという場合に最適です。
寝室や書斎など、リラックスしたい空間の壁によく用いられます。
艶消し(マット)
光沢が全くない、完全にマットな仕上げです。
光をほとんど反射しないため、素材感のあるしっとりとした独特の質感が生まれます。
壁の凹凸が最も目立ちにくく、DIYでも扱いやすいのが大きなメリットです。
落ち着いた高級感を演出できるため、リビングや寝室の壁、特に間接照明との相性は抜群です。
ただし、表面に微細な凹凸があるため、汚れが付着しやすく、一度付いた汚れは落としにくいというデメリットも理解しておく必要があります。
これらの光沢レベルは、メーカーや製品によって若干呼び名や基準が異なる場合があります。
実際に塗装する際は、カタログだけで判断せず、必ず塗装サンプルや塗り板などで実際の色と光沢感を確認することが重要です。
掃除のしやすさに関わる汚れへの耐性
ペンキのつやありとつやなしの内装を選ぶ上で、見た目と同じくらい重要になるのが、日々の掃除のしやすさ、つまり「汚れへの耐性」です。
この点は、光沢の有無によって大きく異なります。
結論から言うと、汚れに強く、掃除がしやすいのは圧倒的につやありのペンキです。
つやありの塗料は、塗膜の表面が緻密で滑らかに仕上がります。
この滑らかな表面には、ホコリや手垢、油汚れなどの汚れが付着しにくいという大きなメリットがあります。
仮に汚れが付いてしまった場合でも、塗膜の内部に汚れが浸透しにくいため、水で濡らした布や中性洗剤を含ませたスポンジで拭くだけで、比較的簡単に汚れを落とすことが可能です。
特に、キッチン周りの油はねや、子供部屋のクレヨンの落書き、多くの人が触れるスイッチ周りの手垢など、汚れが付きやすい場所では、つやありのメンテナンス性の高さが大きな強みとなるでしょう。
一方で、つやなし(マット)のペンキは、汚れへの耐性という点ではつやありに劣ります。
つやなしの塗料の表面は、光を乱反射させるために微細な凹凸構造になっています。
この凹凸に汚れが入り込みやすく、一度入り込んだ汚れはなかなか落ちにくいという性質があります。
強くこすって汚れを落とそうとすると、塗膜そのものを傷つけてしまったり、その部分だけテカリが出てしまったり(艶が変わってしまう現象)することもあります。
そのため、つやなしの壁の掃除は、基本的に乾いた布でホコリを払う程度にとどめ、汚れが付いた場合は消しゴムで軽くこするか、固く絞った布で優しく叩くようにして拭き取るのが基本です。
最近では、つやなしでありながらも汚れに強い「低VOC塗料」や「フッ素樹脂塗料」なども開発されていますが、一般的な水性ペンキと比較すると、価格が高くなる傾向にあります。
この「汚れへの耐性」と「掃除のしやすさ」は、光沢レベルと比例すると考えてよいでしょう。
つまり、「艶有り > 7分艶 > 5分艶 > 3分艶 > 艶消し」の順で、汚れに強く、メンテナンスが容易になります。
小さなお子様やペットがいるご家庭、あるいは掃除の手間を少しでも減らしたいと考えている方は、5分艶(半艶)以上の光沢があるペンキを選ぶことをお勧めします。
逆に、来客用の部屋や寝室など、あまり汚れる心配のない場所であれば、質感や雰囲気を優先してつやなしを選ぶという判断も十分に考えられます。
塗料の価格や施工にかかる費用の比較
内装をペンキで仕上げる際、気になるのが費用面です。
ペンキのつやありとつやなしで、塗料自体の価格や施工費用に違いは生じるのでしょうか。
塗料自体の価格について
まず、塗料の材料費に関して言うと、同じ製品シリーズ(例えば、同じメーカーの水性ペンキ)であれば、つやありとつやなしで価格に大きな差はほとんどありません。
メーカーや製品によっては、つやの調整剤の分だけ、つや消しの方がわずかに高価な場合もありますが、基本的には同等と考えて良いでしょう。
塗料の価格を左右する主な要因は、つやの有無よりも、塗料のグレード(アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素など)、機能性(低VOC、調湿、抗菌、防カビなど)、そしてメーカーです。
したがって、材料費の観点からは、つやありにするかつやなしにするかは、予算にほとんど影響を与えないと言えます。
施工にかかる費用(手間)について
一方で、施工費用、つまり塗装を行う職人さんの手間賃(人件費)については、状況によって差が出ることがあります。
特に、つやありのペンキ、中でも「艶有り(全艶)」レベルの高い光沢を持つ塗料で仕上げる場合には、施工費用が高くなる可能性があります。
その理由は、つやありのペンキが壁の下地の影響を非常に受けやすいからです。
光を強く反射するため、ほんのわずかな壁の凹凸、傷、パテ処理の跡、古い壁紙の剥がし残しなども、くっきりと浮かび上がらせてしまいます。
そのため、美しいつやありの壁に仕上げるためには、塗装前の「下地処理」を通常よりも入念に行う必要があります。
具体的には、パテを何度も塗って研磨し、完全にフラットな面を作り出す作業が求められます。
この下地処理には多くの時間と手間がかかるため、その分、人件費が上乗せされ、結果的に施工費用が高くなる傾向にあるのです。
それに対して、つやなしのペンキは光の反射が少ないため、下地の多少の凹凸は目立ちにくいというメリットがあります。
もちろん、基本的な下地処理は必要ですが、つやありほどのシビアな平滑さは求められません。
そのため、下地処理にかかる手間が少なく済み、施工費用を抑えやすいと言えるでしょう。
これはDIYで塗装する場合も同様で、つやなしの方が下地処理の難易度が低く、初心者でも比較的きれいに仕上げやすいと言えます。
結論として、塗料の価格自体に大きな差はありませんが、美しい仕上がりを求めた場合、つやありの方が下地処理に手間がかかる分、トータルの費用が高くなる可能性がある、と覚えておくと良いでしょう。
業者に見積もりを依頼する際は、つやの希望を伝えた上で、下地処理の内容と費用についても詳しく確認することが大切です。
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長く使うための耐久性とメンテナンス性
内装の壁は、日々の生活の中で知らず知らずのうちに様々なものと接触しています。
家具の移動、掃除機のヘッド、子供のおもちゃ、人の手など、傷や摩耗の原因は至る所に潜んでいます。
そのため、ペンキを選ぶ際には、見た目だけでなく、長期的な視点での「耐久性」と「メンテナンス性」も非常に重要な比較ポイントとなります。
耐久性(耐摩耗性・耐傷性)
一般的に、ペンキの耐久性は、つやのレベルに比例して高くなります。つまり、つやありのペンキの方が、つやなしのペンキよりも傷や摩耗に強い性質を持っています。
これは、塗料に含まれる成分の比率に関係しています。
塗料は主に「顔料(色の成分)」「樹脂(塗膜の主成分)」「添加剤」「水または溶剤」で構成されています。
つやを出すためには、塗膜を形成する「樹脂」の割合を多くする必要があります。
この樹脂が硬い膜となり、外部からの物理的な衝撃や摩擦から壁を保護する役割を果たします。
したがって、樹脂の含有量が多いつやありのペンキは、硬く緻密な塗膜を形成し、結果として傷が付きにくく、摩耗しにくい、高い耐久性を発揮するのです。
逆につやなしのペンキは、光沢を消すための「艶消し剤(つや消し顔料)」が多く含まれており、相対的に樹脂の割合が少なくなります。
そのため、塗膜の表面が柔らかく、物をぶつけたり、強くこすったりすると、傷が付いたり、塗膜が削れてしまったりすることがあります。
人の往来が多い廊下や階段、家具の配置換えを頻繁に行う部屋などでは、つやなしの壁は時間とともに傷が目立ってくる可能性があることを考慮しておきましょう。
メンテナンス性
メンテナンス性という観点でも、つやありに軍配が上がります。
前述の「掃除のしやすさ」と重複しますが、つやありの滑らかな塗膜は汚れが浸透しにくいため、日常的な手入れは水拭きや中性洗剤での拭き掃除で十分です。
長期間にわたって美観を保ちやすいと言えるでしょう。
一方、つやなしの壁は汚れが付きやすく、一度付いた汚れは落としにくいため、きれいな状態を維持するにはこまめな手入れが求められます。
また、部分的に補修塗装(タッチアップ)を行う場合、つやなしの方が補修跡が目立ちにくいという利点があります。
つやありの壁は、光の反射の仕方が少しでも違うと補修した部分がくっきりと分かってしまうため、部分的な補修が難しい場合があります。
もし小さな傷や汚れが気になるたびに自分で手軽に直したい、という場合は、つやなしの方がメンテナンスしやすいと感じるかもしれません。
まとめると、物理的な「耐久性」や汚れに対する「メンテナンス性」を重視するならつやあり(または半艶など)を、部分的な補修のしやすさといった「セルフメンテナンス性」を重視するならつやなしを選ぶのが合理的と言えます。
どちらの特性が自分のライフスタイルに合っているかを考えて選択することが大切です。
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ペンキのつやありとつやなし 内装に合わせた最適な選び方
ポイント
- リビングや寝室など場所別の選び方のポイント
- 傷や汚れが気になる場所の手入れ方法
- DIYで塗装する際の注意点とは
- それぞれのメリット・デメリットを比較
- ペンキのつやありとつやなしを上手く使い理想の内装を
リビングや寝室など場所別の選び方のポイント
これまで、ペンキのつやありとつやなしの基本的な違いについて解説してきました。
これらの特性を理解した上で、次に重要になるのが「どの場所にどのつやレベルのペンキを使うか」という実践的な選び方です。
部屋の用途や目的によって、求められる機能性や雰囲気は異なります。
ここでは、代表的な場所ごとにおすすめのつやレベルとその理由を紹介します。
リビング・ダイニング
家族が集まり、お客様をもてなすこともあるリビングやダイニングは、家の中心となる空間です。
おすすめは「5分艶(半艶)」または「3分艶」です。
これらのつやレベルは、落ち着いた雰囲気を演出しつつ、適度な耐久性とメンテナンス性を兼ね備えています。
食事による汚れの飛び散りや、人の出入りによる手垢なども考慮すると、完全なつやなしよりも少し光沢があった方が安心です。
壁全体を落ち着いた「3分艶」にし、ドアや窓枠などの建具を「5分艶」にするなど、場所によってつやを使い分けるのも、空間にメリハリが生まれておしゃれです。
もし、間接照明などを効果的に使った、高級感のあるシックな空間を目指すのであれば、「艶消し(マット)」も非常に良い選択肢となります。
寝室・書斎
リラックスして過ごしたい寝室や、集中したい書斎には、光の反射が少ない「艶消し(マット)」または「3分艶」が最適です。
マットな壁は心を落ち着かせ、穏やかな空間を演出してくれます。
照明の反射が眩しく感じることもなく、快適な睡眠や読書、仕事の妨げになりません。
これらの部屋はリビングなどに比べて汚れにくい場所でもあるため、つやなしのデメリットであるメンテナンス性もあまり気にならないでしょう。
キッチン・洗面所・トイレ
これらの水回りは、湿気が多く、油汚れや水はねなど、家の中でも特に汚れやすい場所です。
そのため、デザイン性よりも「清掃性」と「耐久性」を最優先に考えるべきです。
おすすめは「艶有り」または「7分艶」「5分艶(半艶)」です。
光沢のある塗膜は水を弾き、汚れが浸透しにくいため、日々の掃除が格段に楽になります。
湿気によるカビの発生を抑制する効果も期待できるため、防カビ剤が配合されたつやありのペンキを選ぶとさらに安心です。
子供部屋
子供部屋は、壁に落書きをされたり、おもちゃをぶつけられたりと、壁が傷つきやすい環境です。
そのため、キッチンなどと同様に「耐久性」と「清掃性」が高い「5分艶(半艶)」以上が推奨されます。
クレヨンや手垢などの汚れも落としやすく、元気なお子様がのびのびと過ごせる空間を維持しやすくなります。
最近では、黒板のように描いたり消したりできるチョークボードペイントなど、楽しい機能を持った塗料もあります。
廊下・階段
人の往来が激しく、手すりなどを通じて手垢が付きやすい廊下や階段には、ある程度の耐久性が必要です。
「5分艶(半艶)」や「3分艶」がバランスが取れていておすすめです。
狭い空間であることが多いため、光を反射して明るく見せる効果も期待できます。
天井
天井は、基本的に「艶消し(マット)」が選ばれます。
天井に光沢があると、照明の光が反射して落ち着かない空間になってしまうからです。
また、天井は壁に比べて下地処理が完璧でないことも多く、つやなしにすることでそうした凹凸を目立たなくさせるという目的もあります。
このように、場所の特性に合わせてつやを使い分けることで、快適で美しい住空間を創り出すことができます。
傷や汚れが気になる場所の手入れ方法
どんなに気をつけて生活していても、内装の壁には傷や汚れが付いてしまうものです。
特に、ペンキで仕上げた壁は、その手入れ方法をつやのレベルによって変える必要があります。
間違った方法で掃除をすると、かえってシミを広げたり、塗膜を傷つけたりする原因になりますので、正しい手入れ方法を覚えておきましょう。
つやあり(5分艶〜艶有り)の壁の手入れ
つやありの壁は表面が滑らかで汚れに強いため、手入れは比較的簡単です。
- 日常的なホコリ:乾いた柔らかい布や、はたきで優しく払います。
- 手垢や軽い汚れ:水で固く絞った布で拭き取ります。それでも落ちない場合は、水で薄めた中性洗剤(食器用洗剤など)を布に含ませ、固く絞ってから拭き、その後、洗剤が残らないようにきれいな水で絞った布で再度拭き取ります。
- 油汚れやクレヨンなど:中性洗剤で落ちない場合は、市販の住宅用クリーナーを使用します。ただし、強力なアルカリ性や酸性のクリーナー、研磨剤入りのクレンザーは塗膜を傷める可能性があるので、目立たない場所で試してから使用してください。
つやありの壁で最も注意すべき点は、強くこすりすぎないことです。
タワシや硬いスポンジを使うと、細かい傷(ヘアラインスクラッチ)が付いてしまい、光が当たるとその傷が目立ってしまうことがあります。
必ず柔らかい布やスポンジを使用しましょう。
つやなし(艶消し〜3分艶)の壁の手入れ
つやなしの壁はデリケートなため、より慎重な手入れが求められます。
強くこするのは絶対に避けましょう。
- 日常的なホコリ:つやありと同様、乾いた布やはたきで払います。
- 軽い黒ずみや擦れ跡:まず、きれいな消しゴムで優しくこすってみてください。軽い汚れであれば、これで落ちることが多いです。
- 手垢などの汚れ:水で固く、これ以上絞れないというくらい固く絞ったメラミンスポンジや布で、汚れた部分を「こする」のではなく「ポンポンと叩く」ようにして汚れを浮かせます。広範囲を濡らしてしまうと輪ジミの原因になるため、汚れた箇所だけをピンポイントで手入れするのがコツです。
- シミになってしまった汚れ:残念ながら、つやなしの壁に浸透してしまったシミを完全に落とすのは非常に困難です。無理に落とそうとすると、状況を悪化させる可能性が高いです。この場合は、部分的な補修塗装(タッチアップ)を検討するのが最善策です。
つやなしの壁の手入れの基本は「乾拭き」と「叩き拭き」です。
液体を使う際は最小限にとどめ、決してゴシゴシとこすらないことを徹底してください。
小さな傷や落ちない汚れが気になる場合は、塗装時に余ったペンキを少量とっておき、細い筆などで部分的に補修すると目立たなくなります。
つやなしは補修跡が目立ちにくいので、セルフメンテナンスがしやすいという利点もあります。
DIYで塗装する際の注意点とは
最近では、DIYでお部屋の壁を塗装する方が増えています。
自分で手を加えることで、より愛着のある空間になりますし、費用を抑えられるというメリットもあります。
しかし、ペンキのつやありとつやなしでは、塗装の難易度や注意すべき点が異なります。
DIYで美しい仕上がりを目指すために、以下のポイントを押さえておきましょう。
1. 下地処理の重要性
これは、つやあり・つやなしに関わらず、塗装において最も重要な工程です。
しかし、特に「つやあり」のペンキを選ぶ場合は、下地処理の出来栄えが仕上がりのすべてを決めると言っても過言ではありません。
壁紙の上から塗装する場合でも、まずは壁全体の汚れをしっかりと拭き取り、剥がれかけている部分があれば補修します。
壁の穴や大きな傷はパテで埋め、乾燥後にサンドペーパーで平滑に研磨します。
つやありの場合は、この研磨作業を特に丁寧に行い、触ってみて全く凹凸を感じないレベルまで仕上げるのが理想です。
つやなしの場合は、多少の凹凸は目立ちにくいため、DIY初心者の方にはつやなし(または3分艶程度)のペンキが圧倒的におすすめです。
2. 養生(マスキング)は丁寧に
ペンキを塗りたくない場所(床、窓枠、コンセント、スイッチなど)を、マスキングテープやマスカー、新聞紙などで覆う作業を「養生」と呼びます。
この作業が雑だと、余計な場所にペンキが付いてしまい、仕上がりが一気に素人っぽくなってしまいます。
特に、壁と天井の境目や、壁と窓枠の境目などの直線部分は、マスキングテープを丁寧にまっすぐ貼ることが、美しい仕上がりの秘訣です。
少し手間はかかりますが、この工程を丁寧に行うことで、後片付けも楽になります。
3. シーラー・プライマーを塗る
下地処理が終わったら、本塗りの前に「シーラー」や「プライマー」といった下塗り材を塗布します。
これらは、壁材(下地)がペンキを吸い込みすぎるのを防ぎ、上塗りペンキの密着性を高める重要な役割を果たします。
シーラーを塗ることで、塗装ムラを防ぎ、ペンキ本来の色を美しく発色させることができます。
特に、アクやシミがある古い壁や、ペンキを初めて塗る石膏ボードなどには必須の工程です。
4. 塗装のコツ
いよいよ本塗りです。
基本は「隅(すみ)から面(めん)へ」です。
まず、刷毛(はけ)を使って、マスキングテープで養生した境目や、コンセント周りなどの細かい部分(ダメ込み)を先に塗ります。
その後、ローラーを使って広い面を塗っていきます。
ローラーにペンキを付ける際は、付けすぎないようにローラーバケットのネットでよくしごき、均一にペンキが付くようにします。
塗る際は、アルファベットの「W」や「M」を描くようにローラーを動かし、その後、一方向にまっすぐローラーをかけて塗り広げていくと、ムラなくきれいに仕上がります。
一度に厚塗りしようとせず、「薄く塗って乾かし、再度薄く塗る」という2度塗りが基本です。
つやありのペンキは、乾燥する過程で刷毛やローラーの跡が目立ちやすいので、特に2回目の仕上げ塗りは、手早く、一定の力で、一方向に行うことを意識しましょう。
それぞれのメリット・デメリットを比較
これまで解説してきた、ペンキのつやありとつやなしの内装における特徴を、メリット・デメリットという形でまとめて比較してみましょう。
どちらを選ぶか最終的に判断する際の参考にしてください。
つやありペンキのメリット・デメリット
メリット
- 耐久性が高い:塗膜が硬く、傷や摩耗に強い。
- 汚れに強い:表面が滑らかで汚れが付着しにくく、浸透しにくい。
- 掃除がしやすい:水拭きや中性洗剤での拭き掃除が可能で、メンテナンスが楽。
- 部屋が明るく見える:光を反射するため、空間全体が明るく、広く感じられる。
- 色が鮮やかに見える:色の彩度が高く見え、華やかな印象になる。
デメリット
- 下地の凹凸が目立つ:壁の傷やパテ跡、塗装ムラなどが光の反射で目立ちやすい。
- 施工の難易度が高い:美しい仕上がりには、丁寧な下地処理が不可欠。
- 落ち着きに欠ける場合がある:光沢が強すぎると、ギラギラして安っぽく見えたり、目が疲れたりすることがある。
- 部分的な補修が難しい:補修した箇所だけ光沢が変わり、跡が目立ちやすい。
つやなしペンキのメリット・デメリット
メリット
- 落ち着いた雰囲気になる:光の反射を抑え、しっとりとした高級感や温かみを演出できる。
- 下地の凹凸が目立ちにくい:多少の壁のアラや塗装ムラをカバーしてくれる。
- 施工の難易度が低い:DIY初心者でも比較的きれいに仕上げやすい。
- 部分的な補修がしやすい:補修跡が目立ちにくく、セルフメンテナンスが容易。
- 目に優しい:照明の反射が眩しくなく、リラックスできる空間に適している。
デメリット
- 耐久性が低い:塗膜が柔らかく、傷や擦れに弱い。
- 汚れやすい:表面の微細な凹凸に汚れが入り込みやすい。
- 掃除がしにくい:一度付いた汚れが落ちにくく、強くこすると塗膜を傷める。
- 部屋が暗く見えることがある:光を吸収するため、同じ色でもつやありより暗い印象になる。
- 手垢が目立つことがある:頻繁に触れる場所は、皮脂でテカリが出て目立つ場合がある。
このように、つやありとつやなしは、まさに表裏一体の関係にあります。
どちらか一方が優れているというわけではなく、それぞれの長所と短所を理解し、何を優先したいのかを明確にすることが、後悔しないペンキ選びの鍵となります。
もし、デザイン性と機能性の両方をバランス良く取り入れたいのであれば、その中間的な性質を持つ「5分艶(半艶)」や「3分艶」が非常に優れた選択肢となるでしょう。
ペンキのつやありとつやなしを上手く使い理想の内装を
ここまで、ペンキのつやありとつやなしの内装における様々な違いや選び方について詳しく解説してきました。
光沢感による見た目の印象の違いから、耐久性、メンテナンス性、費用、そして場所ごとの最適な選択まで、多くの判断基準があることをご理解いただけたかと思います。
最終的にどちらを選ぶべきか、その答えは一つではありません。
あなたのライフスタイル、家族構成、そして何よりも「どのような空間で過ごしたいか」という理想のイメージの中にあります。
例えば、小さなお子様がいて、壁の汚れや掃除のしやすさを最優先に考えるなら、迷わず5分艶(半艶)以上のつやありペンキを選ぶべきです。
一方で、静かで落ち着いた書斎や、間接照明の陰影が美しいホテルライクな寝室を望むなら、つやなし(マット)ペンキがその夢を叶えてくれるでしょう。
ペンキのつやありとつやなし 内装の選択は、単なる機能選びではなく、空間全体のデザインを決定づける重要なプロセスなのです。
もし、まだ迷っているのであれば、まずは小さな面積から試してみるのも一つの手です。
トイレの壁一面だけ、あるいは収納の扉だけなど、比較的小さなスペースで異なるつやを試してみることで、実際の光の当たり方や質感を体感することができます。
また、大きな面積のサンプルを取り寄せ、実際に塗装したい壁に当てて、朝・昼・夜の光のうつろいの中でどのように見えるかを確認することも、失敗を避けるための非常に有効な方法です。
この記事で得た知識を元に、それぞれのメリット・デメリットを天秤にかけ、ご自身の価値観に最も合った選択をしてください。
つやありの輝きも、つやなしの深みも、どちらもペンキ塗装ならではの魅力です。
あなたの選択が、日々の暮らしをより豊かで心地よいものにするための一助となることを心から願っています。
記事のまとめ
- ペンキのつやは光の反射率で決まり部屋の印象を大きく左右する
- つやありは光を反射し部屋を明るく華やかに見せる
- つやなしは光を吸収し落ち着いた高級感を演出する
- 光沢レベルは一般的に艶有りから艶消しまで5段階に分かれる
- 5分艶(半艶)は光沢と落ち着きのバランスが良く人気が高い
- 耐久性はつやありの方が高く傷や摩耗に強い
- 汚れへの耐性と掃除のしやすさもつやありが優れている
- つやなしは壁の凹凸や塗装ムラが目立ちにくいメリットがある
- 塗料自体の価格はつやの有無で大きな差はない
- つやありは下地処理に手間がかかるため施工費が高くなることがある
- DIY初心者には下地が目立ちにくいつやなしが扱いやすい
- リビングにはバランスの良い5分艶や3分艶がおすすめ
- キッチンや子供部屋など汚れやすい場所はつやありが適している
- 寝室や書斎などリラックスしたい空間にはつやなしが最適
- ペンキのつやありとつやなし 内装選びは場所と目的で使い分けるのが鍵
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