トヨタホームの基礎は本当に安全？シロアリ被害と保証の盲点を解説

※画像はイメージです

 

 

トヨタホームで家を建てた方、あるいはこれから検討している方の中には、鉄骨住宅だからといってシロアリ対策を軽視してしまっている人も少なくありません。

しかし、実際にはベタ基礎や布基礎の違い、断熱材の性質、そして床下の湿気などによって、シロアリの被害は鉄骨住宅でも発生しうるのです。

この記事では、トヨタホームにおける基礎構造やシロアリ対策の実態について詳しく解説し、シロアリが来ない家の特徴や、どれくらいの期間で家にダメージを与えるのかについても触れていきます。

また、トヨタホームの保証内容や口コミ、評判、15年点検・20年点検の費用や内容、さらにはアトリスプランの構造上の注意点など、見落としがちな情報も交えて解説していきます。

保証延長をしないことによる後悔や、防蟻処理の必要性についても触れながら、鉄骨住宅でも安心して暮らすために今できる対策を分かりやすくご紹介していきます。

 

 

トヨタホームの基礎におけるシロアリ対策の実態

 

トヨタホームはシロアリに安心できるのか？

トヨタホームの住宅は鉄骨構造を採用しているため、木造住宅に比べてシロアリに強いという印象を持つ方も多いです。

実際に鉄骨部分そのものはシロアリの被害を受けることはありません。

しかし、結論から言えば「トヨタホームの住宅だからといって完全にシロアリ被害に安心できるわけではない」のです。

その理由として、トヨタホームの住宅にもシロアリが好む木材や断熱材が使われているからです。

特に床下の土台部分や間柱などの構造材には木材が使われており、そこに湿気がこもるとシロアリが侵入しやすくなります。

また、断熱性や気密性を高めるために使用される発泡断熱材などは、シロアリが通り道として利用することもあり、建物内部まで侵入を許してしまうケースもあります。

こうした現実を踏まえると、「鉄骨だから大丈夫」という安心感に頼りすぎるのは危険です。

実際、トヨタホームで建てた人の中にも、シロアリ被害にあったという事例は存在しており、安心できるかどうかは環境と管理状態に大きく左右されます。

そのため、施工時の防蟻処理や定期的な点検、適切なメンテナンスが非常に重要です。

トヨタホームの標準仕様でも一定の防蟻対策は行われていますが、永久的に効果が持続するものではありません。

特に築年数が経過している住宅では、防蟻効果が薄れている可能性があるため、再処理や調査の検討が必要です。

このように、トヨタホームであってもシロアリに完全に安心できるとは言い切れません。

むしろ、安心するためには自分で知識を持ち、適切な対策を講じておく姿勢が大切です。

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鉄骨住宅でも油断できないシロアリのリスク

鉄骨住宅というと、シロアリの被害とは無縁と思われがちです。

しかし、実際には鉄骨住宅でもシロアリのリスクはゼロではありません。

その最大の理由は、鉄骨住宅にも木材が部分的に使用されているからです。

例えば、床下の構造材、天井裏の下地材、間仕切り壁の内部には木材が多く使われており、これらはすべてシロアリの標的になります。

特に注意が必要なのは、湿気の多い場所にある木材です。

風通しが悪い床下や水回りの周辺は、湿気がこもりやすく、シロアリが繁殖しやすい環境になります。

また、鉄骨部分の接合部や土台部分にわずかな隙間があると、そこからシロアリが侵入することもあります。

さらに、外部から侵入したシロアリが断熱材や配管を伝って内部まで入り込むケースもあり、目に見えない場所で被害が進行してしまう恐れもあります。

一度シロアリに木材が食い荒らされてしまうと、構造的な強度が低下し、場合によっては大規模な修繕が必要になります。

このような事態を防ぐには、鉄骨住宅であっても油断せずに防蟻処理を施すことが重要です。

また、数年ごとの定期点検を行い、少しでも異変があれば早めに対処することが大切です。

「鉄だから安心」という考えは、リスク管理の観点から見れば非常に危険です。

鉄骨住宅においても、木材部分や構造の隙間、床下の湿気など、シロアリが好む条件は十分に揃っています。

そのため、安心のためには防蟻意識を高く持ち、早め早めの行動が求められます。

 

ベタ基礎と布基礎の違いで変わるシロアリ対策

住宅の基礎は、建物全体を支える重要な構造部分です。

そしてその基礎工法には、大きく分けて「ベタ基礎」と「布基礎」の2種類があります。

一見すると建物の完成後にはその違いは見えにくいですが、実はこの基礎の種類によって、シロアリ被害のリスクは大きく変わってきます。

それだけに、基礎の構造とシロアリ対策の関係を理解しておくことは、安心して暮らすために欠かせない知識です。

ベタ基礎は、建物の床下全面を鉄筋コンクリートで覆うタイプの基礎です。

床下全体にコンクリートを敷き詰めることで、地面からの湿気を防ぎ、シロアリが侵入するルートも最小限に抑えることができます。

また、建物の荷重を「面」で受け止める構造のため、耐震性にも優れているのが特徴です。

トヨタホームでも、一定の耐久性や品質基準を満たすために、ベタ基礎を標準仕様としているケースが多くあります。

そのため、多くの施主は「ベタ基礎だから安心」と思いがちですが、実際にはそう単純な話ではありません。

ベタ基礎であっても、完璧に隙間を防ぐことは不可能です。

例えば、配管の貫通部や基礎と構造体の接合部、コンクリートの打ち継ぎ部分など、わずかな隙間からシロアリが侵入してくることがあります。

さらに、ベタ基礎の下に敷かれる防湿シートが破れていたり、施工ミスがあると、地面からの湿気を許してしまい、シロアリの活動を促進する要因にもなり得ます。

このように、ベタ基礎であっても100％シロアリを防げるわけではなく、施工精度や定期的な点検が非常に重要となります。

一方、布基礎は建物の外周部や間仕切りの下など、建物を支える主要なラインだけを鉄筋コンクリートで囲み、その間を土で埋め戻す工法です。

布基礎はベタ基礎に比べて施工費が安く、比較的シンプルな構造で済むため、コスト重視の住宅や古い家によく見られます。

しかし、布基礎は構造上、地面が露出する範囲が多くなるため、湿気が溜まりやすく、シロアリの活動環境が整いやすいのです。

特に、床下の通気が悪かったり、雨水の排水が不十分な土地では、布基礎の住宅はシロアリ被害に遭いやすい傾向があります。

実際、過去のシロアリ被害事例の多くは、布基礎の住宅で発生しています。

それでも、「建てたばかりだから大丈夫」と油断していると、知らぬ間に床下の木材がシロアリに食い荒らされてしまい、気づいたときには修復に多額の費用がかかってしまうというケースも珍しくありません。

特に築10年以上経過している住宅では、初期の防蟻処理の効果が薄れていることが多いため、基礎の種類に関係なく、早めの点検や対策が求められます。

このように、ベタ基礎と布基礎ではシロアリ対策の必要性や注意点に明確な違いがあります。

一般的にはベタ基礎の方がシロアリ対策として有利ですが、それでも安心しきってしまうのは危険です。

どちらの基礎であっても、重要なのは「施工の質」と「その後のメンテナンス」です。

しっかりとした防蟻処理が行われているか、外周の排水環境は適切か、湿気を溜め込まない構造になっているか、これらを総合的にチェックすることが、シロアリ対策にとって最も効果的です。

また、定期的な点検を怠らず、異常があれば早急に対処することも、家を守るためには欠かせません。

新築時やリフォームの際には、基礎の選択だけでなく、シロアリ対策も視野に入れた設計を行うことが非常に重要です。

見えない部分だからこそ、後から後悔しないように、最初からしっかりと計画し、信頼できる施工業者に依頼することが望まれます。

「基礎がしっかりしていればシロアリも安心」と考えるのではなく、「基礎をしっかり整えた上で、定期的な予防と点検があってこそ、初めて安心が得られる」という意識が必要です。

 

断熱材がシロアリ被害の原因になる？

断熱材は、現代の住宅において欠かせない存在です。

快適な室内温度を保ち、省エネ性能を高めるために重要な役割を果たします。

トヨタホームのような大手住宅メーカーでも、断熱性能を重視した住宅設計が基本とされています。

しかし、この便利で高性能な断熱材が、実はシロアリ被害の原因になることがあるという事実は、あまり知られていません。

シロアリは木材を食べる性質を持っているため、「断熱材は食べないから大丈夫」と思っている人も多いです。

たしかに、発泡スチロールやウレタンフォームなどの断熱材を直接のエサとすることはほとんどありません。

しかし問題は、シロアリが断熱材を「食べ物」としてではなく「通路」として利用する点にあります。

特に、基礎の外周や壁の中に施工された断熱材が柔らかい素材である場合、シロアリが中を通り道にして建物内部へと侵入してくる可能性があるのです。

さらに深刻なのは、断熱材が湿気を含みやすいという性質を持っている点です。

高気密・高断熱の住宅では、室内外の温度差により壁の中や床下に結露が発生することがあります。

断熱材がその結露水を吸収して湿った状態になると、シロアリにとっては格好の繁殖環境になります。

特に床下の断熱材や、基礎断熱工法で用いられる発泡断熱材は湿気がこもりやすく、通気が確保されていないとシロアリ被害が進行しやすくなります。

また、断熱材で被覆されている場所は、人の目が届きにくく点検もしづらいため、被害に気づくのが遅れやすいという大きなデメリットがあります。

例えば、壁の中でシロアリが断熱材を伝って柱まで到達していたとしても、外側からは何の異常も見えないことがほとんどです。

気づいた時にはすでに柱がスカスカになっていたというケースも実際にあります。

こうしたリスクを回避するには、まず断熱材の選定段階で「防蟻性能」があるかどうかを確認することが必要です。

現在では、防蟻処理を施した断熱材や、シロアリが嫌がる成分を配合した商品も登場しています。

しかし、どんな断熱材であっても完全に安全とは言えないため、周囲の環境整備や通気性の確保、防湿処理との組み合わせが重要です。

また、建築後に点検が難しい部分については、初期の防蟻処理を確実に行うことが不可欠です。

特にトヨタホームのように基礎断熱を採用している住宅では、施工段階での丁寧な防蟻処理が将来的な安心に直結します。

点検口の設置や、壁内・床下の通気設計など、メンテナンス性を高める設計も忘れてはなりません。

さらに、築年数が経過した住宅や、過去に断熱材を入れ替えた経験がある住宅では、現在の断熱材の状態を改めてチェックすることをおすすめします。

シロアリ被害は、発見が遅れるほど修復費用も大きくなり、住宅の寿命にも関わってきます。

トヨタホームのような鉄骨構造の家でも、内装や床下に使われている木材を伝って、シロアリが被害を及ぼすことがあるため、安心は禁物です。

断熱材は快適な暮らしを実現するために欠かせない存在ですが、同時に「見えないリスク」を抱えていることを理解する必要があります。

そのリスクを正しく把握し、対策を講じることで、断熱性能と安全性を両立した住まいづくりが可能になります。

快適さを追求するだけでなく、シロアリの脅威にも目を向けることが、これからの家づくりには求められています。

 

 

トヨタホームの基礎で見落とされがちなシロアリ対策ポイント

 

トヨタホームの保証や評判と点検内容をチェック

トヨタホームは大手住宅メーカーとして高い品質と信頼性を誇っています。

その中でも特に注目されるのが、長期間にわたる保証制度と、定期的に実施される点検サービスです。

これらは住宅の資産価値を守るだけでなく、住まう人の安心感にも大きく関わる要素です。

まず保証制度についてですが、トヨタホームでは「構造体」と「雨水の浸入」に関して初期保証が20年間ついています。

また、一定の条件を満たすことで保証の延長も可能です。

ただし、保証を継続するには定期的な点検と、その結果に基づいたメンテナンスの実施が必要となります。

このように、保証は自動的に続くものではなく、維持管理が前提となっている点はしっかり理解しておくべきです。

評判については、実際に住んでいる人の口コミやレビューを調べると、耐震性や断熱性に対する満足度が高い一方で、アフターサービスや点検の頻度について不満を感じている声も一部見られます。

特にシロアリ対策や床下の点検に関しては、「事前にもっと詳しく説明してほしかった」という意見もあり、情報共有の重要性がうかがえます。

点検内容については、引き渡し後1ヶ月・6ヶ月・1年・2年と、最初の2年間で計4回の無料点検が行われます。

それ以降は5年ごとの点検が設定されており、15年目、20年目には有料点検が行われます。

このときの点検で、シロアリ被害や基礎のひび割れなどが見つかることがあります。

そのため、点検は形式的に受けるのではなく、内容をよく把握し、必要なメンテナンスを確実に実行することが求められます。

点検報告書には写真や所見が詳細に記載されているため、素人でもある程度の状況判断は可能です。

ただし、専門的な診断が必要な場合は、第三者のホームインスペクターなどに依頼する選択肢も考慮しておくと良いでしょう。

このように、保証制度と点検内容は住宅の寿命と安全性に直結します。

トヨタホームに限らず、長く住む家である以上、定期点検と的確なメンテナンスは必須と言えます。

それを怠れば、せっかくの鉄骨構造であってもシロアリや腐食により資産価値が大きく損なわれる可能性があります。

 

15年点検・20年点検でシロアリは発見できる？

トヨタホームの15年点検および20年点検は、有料の本格点検として設定されています。

このタイミングでは、建物全体の経年劣化を総合的に確認するため、通常の点検よりも内容が充実しています。

では、この15年・20年点検でシロアリを発見することは可能なのでしょうか。

結論から言えば「完全ではないが、見つかる可能性はある」というのが実情です。

というのも、点検では主に目視や非破壊検査（打診、触診、湿度計測など）によってシロアリの兆候を探します。

床下や基礎まわり、木部の接合部などを中心に確認しますが、隠れた場所に潜むシロアリの巣や、断熱材内部の被害までは確認しきれない場合もあります。

特に鉄骨造であるトヨタホームの住宅では、構造材自体は木造よりもシロアリに強いですが、床材や下地材、壁内の胴縁など、木材が使用されている部分にはシロアリが侵入・加害することがあります。

そのため、鉄骨だから安心と考えず、15年・20年という節目を「予防から実際の点検に切り替える重要なタイミング」と捉えるべきです。

点検の際には、基礎にシロアリの蟻道（通り道）がないか、床下の湿気は溜まっていないかなどもチェックされます。

ここで何らかの異常が発見されれば、早期対応によって被害を最小限に抑えることが可能です。

ただし注意点として、点検の精度は担当者のスキルやチェック範囲によって異なるため、万全を期したい場合は、専門のシロアリ防除業者に床下点検を依頼することも選択肢の一つです。

費用はかかりますが、細かい部分までチェックしてもらえる安心感は大きいです。

また、点検後の補修や防蟻処理については、メーカー指定の業者に任せる方法と、自分で見積もりを取り比較検討する方法があります。

金額や施工方法に差が出ることもあるため、納得できる選択をするためには複数の業者の提案を比較することが有効です。

15年、20年という年月は、住宅の寿命を大きく左右する重要な時期です。

この時点での点検を軽視せず、積極的にシロアリ対策を見直すことで、住まいの安心を長く維持することができます。

 

アトリスプラン住宅の構造とシロアリ耐性

トヨタホームのアトリスプランは、同社を代表する高性能な鉄骨住宅シリーズです。

このプランでは、高強度の鉄骨構造と耐震性、快適な居住空間を両立した設計が特徴です。

一見すると鉄骨住宅というだけで「シロアリに強い」と思われがちですが、実際には注意が必要なポイントもあります。

まずアトリスプランの構造を見ると、メインフレームは鉄骨で構成されていますが、床下地や内装材には木材が使われています。

また、バルコニー下や勝手口のステップ部分など、部分的に土台との接触がある箇所では、シロアリの侵入リスクがゼロとは言い切れません。

さらに、住宅の断熱性を高めるために採用されている床下断熱や基礎断熱の施工が、通気性を低下させて湿気を溜め込み、シロアリの生息環境を整えてしまうこともあるのです。

アトリスプランでは、工場生産による高精度の施工が行われるため、建物全体としての耐久性や気密性は非常に高いです。

しかしその反面、湿気やシロアリの被害が進行した際に、外部からの異常が見えにくくなるという弱点も併せ持っています。

特に初期に防蟻処理をしていても、10年、15年と時間が経てば、その効果は薄れていきます。

再施工や追加処理を検討する必要が出てくるタイミングであるにもかかわらず、多くの人は「鉄骨だから大丈夫」と考え、点検や防蟻の重要性を見過ごしてしまいがちです。

また、アトリスプランのような高性能住宅は、独自の構造を持つことから、一般のリフォーム業者では施工が難しい場合があります。

そのため、シロアリ対策を含むリフォームや点検を行う際には、トヨタホームに実績のある業者や、アトリスプランの構造を理解している専門業者に依頼することが重要です。

施工ミスが起きれば、防蟻処理どころか建物の性能自体に影響を与えかねません。

アトリスプランは優れた住宅であることは間違いありませんが、その性能を最大限に活かすには、定期点検と予防処理の継続が必要不可欠です。

特に築10年以上が経過している住宅では、外見の美しさや快適さに安心せず、見えない部分のメンテナンスにもしっかりと目を向けることが、長持ちする住まいの鍵となります。

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シロアリに強い家と弱い家の違いとは？

シロアリに強い家と弱い家の違いは、使用されている建材や構造、施工方法、そして定期的なメンテナンスの有無に大きく左右されます。

一見すると頑丈そうな家でも、シロアリにとっては格好の住み家となってしまうことがあります。

それでは、どのような違いがあるのかを詳しく見ていきましょう。

まず、シロアリに強い家は、構造材に防蟻処理された木材を使用していることが多く、基礎部分がコンクリートのベタ基礎構造である点が挙げられます。

ベタ基礎は地面全体をコンクリートで覆うため、シロアリが地中から侵入する隙間が非常に少なくなります。

また、通気性を考慮した設計や湿気のこもらない床下空間の確保も、シロアリ対策として非常に有効です。

このような家では、シロアリの発生リスクが極めて低く、仮に発生したとしても早期発見しやすい環境が整っています。

一方で、シロアリに弱い家の多くは、布基礎で隙間が多く、床下の湿気が溜まりやすい構造であったり、防蟻処理が施されていない木材が使われていたりします。

また、通気口が少なかったり、断熱材の配置が悪く湿気を閉じ込めてしまっている場合も、シロアリにとって好都合な環境になります。

こうした住宅は一度シロアリが侵入すると、被害が進行しやすくなります。

特に注意すべきは、築年数が10年を超える住宅で、最初に行った防蟻処理の効果が切れているケースです。

防蟻剤の効果は永続するものではなく、時間の経過と共に薄れていきます。

定期的な再処理を怠っていると、シロアリにとって格好の標的となってしまいます。

さらに、室内環境や生活習慣も影響します。

例えば、キッチンや浴室付近の漏水、エアコンの室外機からの排水、雨樋の不具合なども床下の湿気を増加させ、シロアリを呼び込む原因となります。

このような細かいポイントまで含めて、シロアリに強い家づくりを目指す必要があります。

このように、構造や素材だけでなく、維持管理の在り方も含めて「シロアリに強い家かどうか」が決まるのです。

住宅購入時やリフォーム時には、これらのポイントを事前に確認し、施工業者としっかり相談することが大切です。

また、現時点で住んでいる家がどちらに該当するのかを把握し、必要であれば専門業者に点検を依頼することも検討しましょう。

 

シロアリは何年で家を蝕むのか？放置リスク

シロアリは目に見えない場所で静かに、そして確実に家を蝕んでいきます。

そのため「気づいたときには手遅れだった」という事例も少なくありません。

では、シロアリに家が食い荒らされるまでに、いったいどれほどの期間がかかるのでしょうか。

一般的には、シロアリが1年程度住み着いただけでも、木材の強度は著しく低下すると言われています。

特に湿気の多い場所に巣を作られた場合、そのスピードは加速します。

実際に築10年未満の家でも、たった2年の放置で床が抜け落ちそうなほどの被害を受けた例もあります。

シロアリは1日に数グラムの木材を食べ進める能力があり、1つのコロニーには数万から数十万匹が生息しているとされます。

つまり、1年間に数百キログラムの木材が食害を受ける可能性があるということです。

特に構造材や土台に被害が及べば、家の耐震性にも深刻な影響を与えかねません。

放置することで起こるリスクは、単に建物の老朽化にとどまりません。

住宅の価値が著しく下がるのはもちろんのこと、修繕費用が高額になるケースもあります。

初期であれば数万円から十数万円の補修で済むところが、放置すれば100万円単位のリフォームが必要になることもあります。

また、火災保険や地震保険ではシロアリ被害は補償対象外とされている場合がほとんどです。

そのため、自費での対応が必要となるという点にも注意が必要です。

さらに、放置によって被害が建物全体に広がると、住んでいる間にも健康リスクが発生することがあります。

たとえば、床下からの湿気やカビの発生が悪化し、アレルギーや喘息などの原因となる場合もあります。

構造材が弱ってしまえば、地震や強風の際に倒壊の危険も増すため、命の安全にも関わってきます。

こうしたリスクを回避するためには、定期的な点検と早期対応が不可欠です。

特に築5年を過ぎたら、一度専門業者に床下の状況を見てもらうと安心です。

また、見積もりは一社だけでなく、複数社から比較することで、施工内容や価格の妥当性も判断しやすくなります。

一見、目立たないシロアリの存在ですが、放置することで家そのものの寿命を奪ってしまいます。

家を長持ちさせるためにも、早め早めの対策を心がけることが大切です。

 

保証延長しないと後悔する理由とは？

住宅を建てたとき、多くの人が安心材料の一つとして「保証制度」を重視します。

特にトヨタホームのような大手ハウスメーカーでは、初期保証として10年または20年といった期間が設定されているケースが多く、その間は一定の不具合に対して無償で補修が受けられる制度があります。

しかし、その保証は期限が切れると自動的に終了してしまい、その後のトラブルはすべて自己負担となります。

このとき、保証を延長していなければ、思わぬ出費に悩まされることになります。

とりわけ注意すべきなのが「シロアリ被害」です。

シロアリは自然災害とは異なり、保険や公的支援の対象になりにくく、被害を受けた場合には高額な修繕費が発生します。

保証期間中に発見されたものであれば、一定の補修が無償対応になる場合もありますが、保証が切れてしまっていると、点検から駆除、補修まで全額が自己負担になるのが一般的です。

実際、保証延長をしていなかったことで数十万円から百万円単位の修繕費を支払ったという事例も少なくありません。

また、シロアリの被害は目に見えにくいため、被害が進行して初めて気づくというケースが非常に多いのです。

そのため、被害に気づいたときには既に構造部材がボロボロになっており、単なる表面修繕では済まなくなっている可能性もあります。

一方で、保証延長を行っていれば、定期点検やメンテナンスが継続されることで早期発見につながりやすくなります。

また、仮に修繕が必要な事態になった場合でも、保証によって費用の軽減や手続きのサポートを受けることができます。

特にトヨタホームでは、延長保証の対象となるために定期点検の実施や、必要なメンテナンス履歴が求められる場合があります。

これは面倒に思えるかもしれませんが、結果的には住宅の資産価値を保ち、長期的な安心につながる制度です。

保証延長をしないまま放置してしまうと、将来の売却時にも不利になる場合があります。

保証延長の費用は数万円から十数万円程度であることが多く、これを高いと感じる人もいるかもしれません。

しかし、将来的に発生するかもしれない数十万円以上の修繕費や精神的ストレスを考えれば、決して高い買い物ではありません。

また、延長保証をしていることで「家に対する責任感」や「定期点検の意識」も自然と高まり、結果的に家全体の健康状態を維持することにもつながります。

つまり、保証延長は単なるサービス期間の延長ではなく、住宅を長持ちさせるための仕組みそのものだと言えるでしょう。

とくにシロアリのような「静かに、しかし確実に」住宅の寿命を奪う存在に対しては、早期発見と予防が何よりも大切です。

保証延長を選ばなかったことで、後悔することのないよう、将来を見据えた判断を心がけてください。

 

トヨタホームの基礎におけるシロアリ対策は本当に必要か？

一見すると、トヨタホームのような鉄骨構造を採用している住宅は「シロアリには強い」と思われがちです。

実際、鉄骨そのものはシロアリの食害を受けることはありません。

しかし、鉄骨住宅であっても、基礎部分や床下、壁内などには多くの木材や断熱材が使われており、そこにはシロアリが侵入・繁殖するリスクが確実に存在します。

そのため、シロアリ対策は鉄骨住宅でも決して無視できない重要なポイントです。

特にトヨタホームの住宅では、基礎断熱や高気密・高断熱仕様を採用しているケースが多く見られます。

これにより快適な居住環境が実現できる一方で、床下の通気性が低下する傾向があります。

湿気がこもりやすくなると、シロアリにとって繁殖しやすい環境となってしまいます。

加えて、断熱材の中をシロアリが通り道として利用し、建物の内部まで侵入してしまう可能性も指摘されています。

また、基礎がベタ基礎であるとはいえ、完全に密閉されているわけではありません。

地中からわずかな隙間を縫って侵入するのがシロアリの特性です。

とくに梅雨や夏場など、気温と湿度が高い季節にはシロアリの活動が活発になり、被害が集中しやすくなります。

トヨタホームでは、基礎部分に対して防蟻処理がなされていることが一般的ですが、これは永続するものではありません。

使用される薬剤の効果は数年単位で減退していくため、築10年を過ぎたあたりから再処理の必要性が出てきます。

そのため、定期的な点検と、必要に応じた再処理を行うことが、長期的な安心に繋がります。

一部のオーナーの中には、「鉄骨だし、木造住宅ほど心配しなくていいだろう」と考えて、防蟻対策を軽視してしまう人もいます。

しかし、実際には鉄骨構造でも床下や壁内の木部が被害に遭えば、その修繕には多大な費用と手間がかかります。

そして、点検のしにくい構造が被害の発見を遅らせ、気づいた頃には広範囲にわたって被害が進んでいるというケースも珍しくありません。

そのため、鉄骨だからといって油断せず、定期点検や防蟻処理の重要性を理解することが必要です。

トヨタホームの住宅であっても、自然環境や立地条件、築年数などによって被害リスクは十分に存在します。

大切なのは、「鉄骨か木造か」ではなく、「どこまで管理と対策が行き届いているか」です。

現在では、トヨタホームを含め、住宅メーカーや専門業者による無料の点検サービスや一括見積もりサイトも数多く存在しています。

複数業者に相談することで、適切な施工内容や費用感も把握しやすくなります。

安心して住み続けるためにも、一度、専門家による床下診断を受けてみることをおすすめします。

予防こそが最大の対策であり、シロアリに対する備えは鉄骨住宅にとっても「必要不可欠な要素」と言えるのです。