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基礎の水抜き穴からのシロアリの侵入リスクと効果的な対策方法

 

 

この記事でわかること、ポイント

  • 基礎の水抜き穴からシロアリが侵入する具体的なリスクと仕組み
  • 侵入経路となる蟻道の特徴や見分け方と点検のポイント
  • 床下の湿気がシロアリ被害を拡大させるメカニズムと対策
  • 化粧モルタルの隙間や基礎のひび割れに潜む危険性
  • DIYで水抜き穴に対策をする際の手順と完全閉鎖の弊害
  • 専門業者による徹底的な駆除と予防工事の重要性
  • 優良業者の適正価格を知るための無料一括見積もりの活用法

 

大切なマイホームの基礎部分をふと見たとき、地面に近い位置にある小さな穴が気になったことはありませんか。

これは水抜き穴と呼ばれるもので、建築中に溜まった水を排出するために設けられた重要な設備です。

しかし、建築後にはこの穴が予期せぬトラブルの入り口となってしまうケースが少なくありません。

特に心配されるのが、基礎の水抜き穴からシロアリが床下へ侵入してしまうことです。

湿気を好むシロアリにとって、薄暗くジメジメとした床下へと続くこの穴は、格好の侵入経路となり得ます。

多くの住宅では防虫メッシュなどで対策が施されていますが、経年劣化や施工の不備によって隙間が生じていることもあります。

もし基礎の表面に土のようなトンネル状の筋である蟻道が見つかれば、すでに被害が進行しているかもしれません。

被害を未然に防ぐためには、定期的な床下点検を行い、化粧モルタルの浮きやコンクリートのひび割れがないか確認することが大切です。

最近ではホームセンターなどで材料を揃え、DIYで穴を塞ぐ対策を検討する方も増えていますが、完全に塞いでしまうと通気性が損なわれ、かえって床下の湿気を高めるリスクもあります。

確実な対策を行うには、シロアリの習性を熟知した専門業者に相談し、適切な処置を施してもらうのが安心です。

とはいえ、業者に依頼する場合の費用やサービス内容は千差万別であり、どこに頼めばよいか迷ってしまうことでしょう。

そのような場合には、複数社の提案を比較できる一括見積もりサービスを利用することで、適正な価格相場を把握しやすくなります。

この記事では、基礎の水抜き穴からシロアリの侵入を防ぐための具体的な方法や、万が一被害に遭ってしまった場合の対処法について詳しく解説していきます。

 

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基礎の水抜き穴からシロアリが侵入するリスク

ポイント

  • 侵入経路となる蟻道の見分け方
  • 床下の湿気が高まる危険性
  • 化粧モルタルの隙間に注意
  • 自分で行う点検のポイント
  • シロアリ被害を放置する怖さ

侵入経路となる蟻道の見分け方

住宅の周囲を点検する際、基礎のコンクリート部分に不自然な土の筋が付着しているのを見かけることがあります。

これこそがシロアリが移動するために作るトンネル、いわゆる蟻道(ぎどう)です。

シロアリは乾燥や光を極端に嫌う性質を持っているため、地中から地上へ移動する際には、自分たちの排泄物や土壌を唾液で固めたトンネルを作り、その中を移動します。

もし基礎の水抜き穴からシロアリが侵入しようとしている場合、この蟻道が穴に向かって伸びているケースが多く見られます。

蟻道は一見すると単なる泥汚れのように見えますが、指で軽く触れてみるとボロボロと崩れやすく、中が空洞になっていることが分かります。

中には現在進行形でシロアリが行き来している蟻道もあり、一部を壊してみると白い虫が動いているのが確認できるかもしれません。

水抜き穴の周辺だけでなく、基礎の立ち上がり部分や配管の貫通部付近も、蟻道が作られやすい要注意ポイントです。

特に水抜き穴は、物理的に開口している部分であるため、シロアリにとってはコンクリートを登る手間を省いて床下へアクセスできる近道となります。

基礎の表面に何もなくても、水抜き穴の内側を通って見えない位置から侵入されている可能性も否定できません。

蟻道を発見した際に最もやってはいけないことは、殺虫スプレーを不用意に吹きかけてしまうことです。

市販の殺虫剤をかけると、表面にいるシロアリは駆除できますが、警戒した他の個体が別のルートを開拓し、被害範囲が拡散してしまう恐れがあります。

したがって、蟻道らしきものを見つけた場合は、触らずにそのままの状態を保ち、速やかに専門家の診断を受けることが賢明です。

プロの目で確認してもらうことで、その蟻道が現在使われているものなのか、あるいは過去の痕跡なのかを判断し、適切な対策を講じることができます。

基礎の水抜き穴からシロアリが侵入するリスクを早期に発見するためにも、日頃から基礎周りの変化に目を配る習慣をつけるようにしましょう。

 

床下の湿気が高まる危険性

シロアリが基礎の水抜き穴から侵入する大きな要因の一つに、床下の環境、特に湿度の高さが挙げられます。

日本の住宅は、高温多湿な気候に対応するために通気性を重視して設計されていますが、近年の高気密高断熱住宅では、床下の空気が滞留しやすい傾向にあります。

水抜き穴は、本来であれば基礎工事中に雨水が溜まらないようにするための排水口ですが、完成後には空気の通り道としての役割を期待されることもあります。

しかし、この穴が土や枯れ葉などで塞がれていたり、周辺の地面の水はけが悪かったりすると、床下の湿気が逃げ場を失い、ジメジメとした環境が作られてしまいます。

シロアリは湿った木材や土壌を好んで生息するため、湿度が高い床下は彼らにとって楽園のような場所となります。

基礎の水抜き穴からシロアリが引き寄せられるのは、穴から漏れ出る湿気やカビの臭いを感知しているからだとも言われています。

また、床下の湿気が高まると、木材腐朽菌(もくざいふきゅうきん)が繁殖しやすくなり、土台や大引きといった構造材を腐らせてしまいます。

腐った木材はシロアリにとって柔らかく食べやすいエサとなるため、被害が加速度的に進行する原因となります。

さらに、床下の湿気対策として調湿剤を撒いたり、床下換気扇を設置したりすることもありますが、根本的な侵入経路である水抜き穴が無防備なままでは効果が半減してしまいます。

水抜き穴を塞ぐべきか、通気口として残すべきかという議論はありますが、防虫メッシュなどでシロアリの侵入を防ぎつつ、通気性を確保するのが理想的な対策と言えるでしょう。

また、雨樋からの雨水が適切に排水されず、基礎の周りに水たまりができているような状況も、床下の湿度を上げる要因となります。

建物の周囲に物を置かないようにして風通しを良くすることも、間接的ではありますが、基礎の水抜き穴からシロアリを遠ざけるための有効な手段となります。

床下の湿気は目に見えない部分だからこそ、定期的な点検と環境改善への意識が必要です。

カビ臭さを感じたり、畳が湿っぽく感じたりした場合は、床下で何らかの異変が起きているサインかもしれません。

 

化粧モルタルの隙間に注意

住宅の基礎部分は、コンクリートの打ちっ放し仕上げの場合もありますが、見栄えを良くするために化粧モルタルと呼ばれる仕上げ材が塗られていることが一般的です。

この化粧モルタルは、基礎コンクリートの表面に薄く塗られているだけなので、経年劣化や地震の揺れなどによって浮きやひび割れが生じることがあります。

実は、この化粧モルタルと基礎コンクリートの間にできるわずかな隙間こそが、基礎の水抜き穴からシロアリが侵入する隠れたルートとなるのです。

シロアリは光を嫌うため、露出した表面を歩くよりも、このような隙間や亀裂の中を好んで移動します。

もし化粧モルタルにひび割れ(クラック)が入っている場合、そこから雨水が浸入し、内部の湿度を高めるだけでなく、シロアリの誘導路となってしまいます。

特に基礎のコーナー部分や、配管が通っている周辺はモルタルが剥離しやすく、注意が必要な箇所です。

また、水抜き穴の周りのモルタル仕上げが雑で、穴の縁に隙間ができている場合も、そこから容易に侵入を許してしまいます。

外側からはきれいに見えても、化粧モルタルを剥がしてみると、その下にはびっしりと蟻道が作られていたというケースも珍しくありません。

このような内部侵入型の被害は、発見が遅れがちになるため、気づいた時には土台や柱まで食害が進んでいることが多く、非常に厄介です。

点検の際には、基礎の表面をテストハンマーなどで軽く叩いてみる打診検査が有効です。

中が浮いている部分は「ポコポコ」という乾いた音がするため、密着している部分との違いを聞き分けることができます。

もし浮きが確認された場合、その範囲が広ければ広いほど、内部にシロアリが潜んでいるリスクが高いと考えられます。

化粧モルタルの補修はDIYで行うことも可能ですが、すでにシロアリが侵入している疑いがある場合は、表面を塞ぐだけでは解決になりません。

まずは専門業者に依頼して内部の状態を確認し、駆除を行った上で、適切な補修を行う手順を踏むことが重要です。

基礎の美観を保つための化粧モルタルが、皮肉にもシロアリの隠れ蓑になってしまうことを理解し、ひび割れや浮きを見逃さないようにしましょう。

 

自分で行う点検のポイント

シロアリ被害を未然に防ぐためには、専門業者に任せきりにするのではなく、自分自身でも定期的にチェックを行うことが推奨されます。

特に基礎の水抜き穴からシロアリが侵入していないかを確認する作業は、特別な道具がなくても目視で行える基本的なメンテナンスの一つです。

点検を行うのに適した時期は、シロアリの活動が活発になり始める春先から初夏にかけて、または羽アリが発生しやすい梅雨時期がベストです。

まずは建物の外周を一周し、基礎部分に蟻道がないか、水抜き穴が塞がれていないか、化粧モルタルに異常がないかをくまなく確認します。

この際、基礎の近くに植木鉢や廃材、タイヤなどの荷物が置かれていると、死角ができて点検がしにくくなる上に、それ自体がシロアリの温床となる可能性があります。

基礎の周りは常に整理整頓し、風通しを良くしておくことが、基礎の水抜き穴からシロアリを寄せ付けないための第一歩です。

次に、可能であれば床下点検口から床下の様子を覗いてみましょう。

強力な懐中電灯を用意し、水抜き穴の内側から光が漏れていないか、あるいは穴周辺に土の塊がないかを確認します。

床下に入って移動するのは慣れていないと危険も伴うため、無理のない範囲で、点検口から見える範囲をチェックするだけでも十分な意味があります。

また、室内においては、床がギシギシと鳴る場所がないか、ドアや襖の建て付けが悪くなっていないかを確認することも重要です。

これらは床下の構造材がシロアリに食べられ、強度が低下している場合に現れる初期症状である可能性があります。

さらに、浴室や洗面所、キッチンなどの水回りは湿気がこもりやすく、シロアリ被害が集中しやすい場所ですので、重点的にチェックしてください。

基礎の水抜き穴の点検において、もし穴の中に泥が詰まっているような状態を見つけたら、それは単なる泥汚れではなく、シロアリが侵入のために埋めた痕跡かもしれません。

細い棒などでつついてみて、簡単に崩れるようであれば要注意です。

自分で行う点検はあくまで早期発見のための簡易的なものであり、もし何らかの異常を感じた場合は、自己判断せずに速やかにプロの調査を依頼するようにしましょう。

日々の観察と定期的なチェックの積み重ねが、大切な我が家をシロアリの脅威から守ることにつながります。

 

シロアリ被害を放置する怖さ

「たかが小さな虫のことだから」とシロアリ被害を軽視し、発見してもすぐに対策を取らずに放置してしまうことは極めて危険です。

シロアリは24時間365日休むことなく木材を食べ続けるため、放置すればするほど被害は深部へと拡大していきます。

基礎の水抜き穴からシロアリが侵入した場合、最初は床下の土台や大引きといった目立たない部分から食害が始まります。

しかし、時間が経つにつれて柱や梁、さらには屋根裏の構造材にまで到達し、家全体の強度を著しく低下させてしまいます。

最も恐ろしいのは、大地震が発生した際に、シロアリ被害にあっていた住宅が倒壊するリスクが格段に高くなることです。

過去の大震災の調査データにおいても、全壊した木造住宅の多くにシロアリによる腐朽や食害が見られたという報告があります。

耐震金具で補強していても、それを取り付ける木材自体がスカスカになっていては、本来の耐震性能を発揮することはできません。

また、シロアリ被害は資産価値の面でも大きな損失をもたらします。

将来的に自宅を売却しようと考えた際、シロアリ被害の履歴や補修歴がある物件は、買い手から敬遠されやすく、査定価格が大幅に下がってしまう可能性があります。

さらに、被害が進行してからの駆除や修繕工事は、初期段階での予防消毒に比べて遥かに高額な費用がかかります。

床を剥がしての大掛かりなリフォームが必要になれば、数百万円単位の出費を余儀なくされることも珍しくありません。

精神的なストレスも無視できません。

一度シロアリの姿を見てしまうと、「またどこかから出てくるのではないか」という不安に日々怯えながら生活することになります。

特に羽アリが発生するシーズンには、大量の虫が室内を飛び回るという不快な光景に直面することになりかねません。

基礎の水抜き穴からシロアリの侵入を許してしまったという事実は、家の防衛ラインが突破されたことを意味します。

「まだ大丈夫だろう」という油断は捨て、兆候を見つけたら即座に行動を起こすことが、家族の安全と財産を守るための鉄則です。

 

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基礎の水抜き穴からシロアリを防ぐ予防と対策

ポイント

  • 専用のメッシュで穴を塞ぐ方法
  • DIYで対策する際の手順と注意
  • 完全に塞ぐことによる弊害
  • 専門業者による徹底的な駆除
  • 見積もりで知る費用の相場
  • 基礎の水抜き穴からシロアリ対策を始めよう

 

専用のメッシュで穴を塞ぐ方法

理的に阻止するために最も効果的なのが、専用の防虫メッシュや金網を使用する方法です。

水抜き穴は直径2〜3センチメートル程度の小さな穴ですが、シロアリにとっては高速道路のような快適な通路となります。

これを塞ぐ際に重要なのは、空気の通り道は確保しつつ、害虫だけを通さないような素材を選ぶことです。

ホームセンターやネット通販では、水抜き穴専用のステンレス製メッシュや、パンチングメタルといった製品が販売されています。

これらの専用部材は、耐久性が高く錆びにくいステンレスで作られているものが多く、一度設置すれば長期間にわたって効果を発揮します。

設置方法は製品によって異なりますが、穴のサイズに合わせて丸めたり折り曲げたりして押し込むタイプや、接着剤で表面に貼り付けるタイプが一般的です。

押し込むタイプの場合、バネの力で穴の内壁に密着するため、隙間ができにくく、施工も比較的簡単です。

ただし、穴の形状がいびつだったり、コンクリートのバリが残っていたりすると、うまくフィットせずに脱落してしまうことがあります。

その場合は、変成シリコーンなどの屋外用コーキング材を併用して固定することで、より強固な防御壁を作ることができます。

また、網目のサイズ選びも重要です。

シロアリの体長は数ミリメートル程度と非常に小さいため、粗い網目ではすり抜けられてしまう可能性があります。

一方で、網目が細かすぎるとホコリや泥で目詰まりを起こし、通気性が悪化する原因にもなりかねません。

一般的には、シロアリだけでなく、ゴキブリやムカデといった他の床下害虫の侵入も防げるような、適度な細かさのメッシュが推奨されています。

専用品が入手できない場合は、目の細かい金網(ステンレスメッシュ)を自分でカットして加工することも可能です。

その際は、金切りバサミやペンチを使って怪我をしないように注意しながら作業を行ってください。

基礎の水抜き穴からシロアリをシャットアウトするためには、一つの穴だけでなく、家の周囲にあるすべての水抜き穴に対して漏れなく対策を行うことが不可欠です。

地道な作業ですが、物理的なバリアを張ることは、薬剤に頼らない安全で確実な予防策の一つと言えます。

 

DIYで対策する際の手順と注意

費用を抑えるために、DIYで基礎の水抜き穴からシロアリ対策を行いたいと考える方も多いでしょう。

自分で行う作業はコストメリットが大きい反面、施工不良によるリスクも伴うため、正しい手順と知識を持って取り組む必要があります。

まずは準備段階として、必要な道具を揃えます。

防虫メッシュやステンレスネット、屋外用コーキング材(変成シリコーン系がおすすめ)、コーキングガン、ワイヤーブラシ、ウエス(雑巾)、保護手袋などが必要です。

作業を始める前に、必ず水抜き穴とその周辺をきれいに清掃してください。

泥やコケ、蜘蛛の巣などが付着していると、コーキング材がうまく接着せず、すぐに剥がれてしまう原因になります。

ワイヤーブラシで汚れをこすり落とし、ウエスで拭き取って乾燥させてから次の工程に進みます。

次に、防虫メッシュを穴の大きさに合わせて加工します。

穴の中に押し込む場合は少し大きめにカットし、筒状に丸めて挿入すると、反発力で固定されやすくなります。

ここで最も注意すべき点は、隙間を完全に無くすことです。

わずか1ミリメートルの隙間でもシロアリは侵入してくるため、メッシュとコンクリートの間に隙間ができないように、コーキング材を充填して密閉します。

コーキング材を塗る際は、ヘラなどを使って表面を均すときれいに仕上がりますし、隙間への充填不足も防げます。

DIYで対策を行う際の注意点として、すでにシロアリが侵入している可能性がある場合は、穴を塞ぐ作業を控えるべきだということが挙げられます。

もし床下にシロアリがいる状態で出口を塞いでしまうと、彼らは逃げ場を失い、さらに家の内部へと食害を広げてしまうかもしれません。

また、床下の湿気を逃がすための通気口まで誤って塞いでしまわないように、水抜き穴と通気口の役割の違いを理解しておくことも大切です。

作業中は低い姿勢での作業が続くため、腰への負担や熱中症にも気をつけましょう。

そして、DIYでの対策はあくまで「予防」の一環であり、完全な駆除や恒久的な安全を保証するものではないという認識を持つことが重要です。

定期的に施工箇所を確認し、メッシュが錆びたり剥がれたりしていないかメンテナンスを続ける覚悟が必要です。

基礎の水抜き穴からシロアリを守るDIYは、丁寧さと根気強さが求められる作業ですが、家への愛着を深める良い機会にもなるはずです。

 

完全に塞ぐことによる弊害

シロアリの侵入を恐れるあまり、「いっそのこと水抜き穴をモルタルやコンクリートで完全に埋めてしまえばいいのではないか」と考える方もいるかもしれません。

確かに、穴を物理的に消滅させてしまえば、そこからの侵入リスクはゼロになります。

しかし、基礎の水抜き穴を完全に塞ぐことには、家の寿命を縮めかねない重大な弊害が潜んでいることを知っておく必要があります。

そもそも水抜き穴は、基礎コンクリートを打設した後に、内部に溜まった雨水やコンクリートから出る水分を外に排出するために設けられたものです。

建築後であっても、万が一床下浸水が起きた場合や、配管からの水漏れ事故が発生した際に、この穴が排水路としての機能を果たします。

もし穴を完全に塞いでしまうと、床下に水が溜まった時に逃げ場がなくなり、プールのように水が溜まり続ける「床下プール」状態を引き起こすリスクがあります。

水が溜まり続ければ、床下の湿度は極限まで高まり、カビや腐朽菌の爆発的な繁殖を招くだけでなく、結果として湿気を好むシロアリを呼び寄せるという本末転倒な事態になりかねません。

また、通常の環境下でも、床下には地面からの湿気が上がってきます。

水抜き穴は補助的ではありますが、空気の循環を促す通気口としての役割も担っています。

これを塞ぐことで床下の空気が澱み、結露が発生しやすくなる可能性も否定できません。

さらに、基礎断熱工法を採用している住宅の場合、水抜き穴を気密テープなどで塞ぐ施工が行われることがありますが、これは計画的な換気システムが導入されていることが前提です。

一般的な床断熱の住宅で安易に穴を塞ぐことは、床下環境のバランスを崩す行為と言えます。

シロアリ対策としては、穴を完全に塞ぐのではなく、ステンレスメッシュのように「水や空気は通すが、虫は通さない」というフィルター機能を持たせることが正解です。

専門業者の間でも、水抜き穴をモルタルで埋める施工は推奨されていないケースがほとんどです。

基礎の水抜き穴からシロアリが入るのを防ぎたい一心で、家の健康状態を悪化させてしまっては元も子もありません。

対策を行う際は、その穴が存在する意味と役割を十分に理解した上で、メリットとデメリットを比較検討し、適切な方法を選択するようにしましょう。

 

専門業者による徹底的な駆除

DIYでの対策には限界があり、すでに被害が疑われる場合や、より確実な予防を求めるならば、やはりプロの専門業者に依頼するのが最善の策です。

専門業者は、シロアリの種類や生態、建物の構造を熟知しており、基礎の水抜き穴からシロアリが侵入するリスクを根本から絶つためのノウハウを持っています。

業者が行う対策の基本は、床下への薬剤散布です。

専用の機材を使って床下の隅々まで薬剤を吹き付けることで、土壌表面にシロアリが近づけないバリア層(防蟻層)を形成します。

この薬剤の効果は通常5年程度持続し、その間は新たな侵入を防ぐだけでなく、すでに内部に潜んでいるシロアリを駆除する効果も期待できます。

また、水抜き穴周辺や基礎のひび割れ部分に対しては、穿孔注入処理(せんこうちゅうにゅうしょり)と呼ばれる、コンクリートに小さな穴を開けて薬剤を直接注入する工法がとられることもあります。

これにより、目に見えない内部の隙間や蟻道に対してもアプローチすることが可能です。

さらに、最近では薬剤を散布しない「ベイト工法」という選択肢も増えています。

これは建物の周囲に毒エサを入れた容器を埋め込み、シロアリに巣まで持ち帰らせてコロニー全体を根絶する方法です。

小さなお子様やペットがいて薬剤の使用に抵抗がある場合や、アレルギー体質の方にとっては安心できる方法と言えるでしょう。

プロに依頼する最大のメリットは、施工後の保証が充実している点です。

多くの優良業者では、施工後5年間の再発保証や、万が一被害が発生した場合の修復費用補償が付帯しています。

これは技術力への自信の表れでもあり、依頼主にとっては大きな安心材料となります。

また、点検の際には床下の写真や動画を撮影して見せてくれるため、普段見ることのできない自宅の床下環境を正確に把握することができます。

水抜き穴へのメッシュ設置についても、業者によってはオプション作業として対応してくれる場合があります。

プロの手による施工であれば、専用の強力な接着剤や固定具を使用するため、DIYよりも遥かに耐久性が高く、美観も損ねません。

基礎の水抜き穴からシロアリの脅威を取り除くためには、一時的な対症療法ではなく、家全体を守るトータルケアが必要です。

自己判断で時間を浪費するよりも、早い段階で専門家の力を借りることが、結果的にコストパフォーマンスの良い対策となるはずです。

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見積もりで知る費用の相場

専門業者に依頼するとなると、やはり気になるのが費用の問題です。

シロアリ駆除や予防工事の価格は、建物の広さ(坪数や平米数)、施工方法、使用する薬剤の種類、そして被害の状況によって大きく変動します。

一般的に、シロアリ予防・駆除の費用相場は、1坪あたり4,000円から10,000円程度、1平米あたりでは1,200円から3,000円程度と言われています。

例えば、一般的な30坪(約100平米)の住宅であれば、12万円から30万円程度が目安となります。

しかし、これはあくまで基本料金であり、基礎の水抜き穴からシロアリが侵入して被害が拡大している場合の修復費用や、ハツリ工事(コンクリートを砕く作業)などが必要になれば、追加料金が発生します。

また、大手ハウスメーカー系列の業者や農協(JA)などは信頼性が高い反面、中間マージンが発生するため費用が割高になる傾向があります。

一方で、地元の個人業者やネット集客型の格安業者は費用を抑えられますが、施工品質やアフターフォローにばらつきがあるため、慎重な見極めが必要です。

適正な価格で質の高いサービスを受けるためには、最初から1社に絞り込まず、必ず複数の業者から見積もりを取ることが鉄則です。

複数の見積もりを比較することで、その地域の平均的な価格相場が見えてきますし、極端に安すぎる業者や、不必要な工事を上乗せしてくる悪質な業者を排除することができます。

見積書を見る際は、総額だけでなく、「平米単価が含まれているか」「交通費や駐車料金は別途か」「保証内容はどうなっているか」といった内訳を細かくチェックしましょう。

特に「シロアリ対策一式」といったどんぶり勘定の見積もりには注意が必要です。

どの範囲まで工事を行うのか、水抜き穴の対策は含まれているのかなど、不明点は契約前に必ず質問して解消しておくことがトラブル防止につながります。

最近では、インターネット上で簡単に複数社の見積もりを取り寄せられるサービスも充実しています。

こうしたサービスを利用すれば、わざわざ電話をかけたり店舗に出向いたりする手間が省け、自宅にいながら効率よく業者探しができます。

基礎の水抜き穴からシロアリ対策を検討するなら、まずは現状を知り、費用の目安をつけるためにも、見積もりを取ることから始めてみてはいかがでしょうか。

安さだけで選ぶのではなく、提案内容の納得感や担当者の対応力も含めて総合的に判断することが、後悔しない業者選びのポイントです。

 

基礎の水抜き穴からシロアリ対策を始めよう

ここまで、基礎の水抜き穴からシロアリが侵入するリスクや対策について解説してきました。

大切な住まいを長く守り続けるためには、見えない床下の環境を整え、シロアリが寄り付かない状態を維持することが何よりも重要です。

DIYでのメッシュ設置も有効な手段の一つですが、完璧な施工や継続的な管理には限界があります。

また、万が一シロアリを発見してしまった場合の精神的なショックや、駆除にかかる労力を考えると、最初からプロに任せてしまうのが最も安心で確実な選択肢と言えるでしょう。

特に、これからシロアリ対策を本格的に検討している方におすすめなのが、「タウンライフのシロアリ業者無料一括見積もり」を利用することです。

このサービスを使えば、厳格な審査を通過した優良なシロアリ駆除業者の中から、あなたの条件に合った複数社をピックアップし、一括で見積もり依頼を出すことができます。

タウンライフを利用する最大のメリットは、各社の価格やサービス内容を横並びで比較できるため、適正価格を把握しやすく、不当に高額な請求をする業者を避けられる点です。

また、見積もりを依頼したからといって必ず契約しなければならないというわけではありません。

提案内容や担当者の対応を見て、「ここは信頼できそうだ」と思える業者が見つかった場合にのみ契約を進めれば良いのです。

さらに、タウンライフに登録されている業者は、しろあり防除施工士などの有資格者が在籍しているケースが多く、技術面でも信頼がおけます。

基礎の水抜き穴からシロアリが侵入するという不安を抱えながら生活するよりも、まずは専門家に現状を見てもらい、適切なアドバイスを受けることで、心の平穏を取り戻すことができます。

「うちはまだ大丈夫」と思っている今こそが、対策を始めるベストなタイミングです。

被害が出てからでは遅いシロアリ対策。

まずは無料の一括見積もりを活用して、信頼できるパートナーを見つける第一歩を踏み出してみてください。

あなたの賢い選択が、家族との幸せな暮らしと大切な資産を守ることにつながります。

 

記事のまとめ

  • 基礎の水抜き穴は建築時の排水用だがシロアリの侵入経路になり得る
  • 蟻道と呼ばれる土のトンネルが基礎や穴周辺にあれば要注意
  • 床下の湿気が高いとシロアリや腐朽菌を呼び寄せる原因になる
  • 化粧モルタルの浮きやひび割れから内部侵入されるケースも多い
  • 定期的なセルフチェックで早期発見を目指すことが大切
  • シロアリ被害を放置すると耐震性低下や資産価値の下落を招く
  • 水抜き穴対策には専用の防虫メッシュや金網が有効
  • DIYで塞ぐ際は隙間を作らないことと通気性の確保が重要
  • 穴を完全にコンクリートで埋めると床下プールなどの弊害がある
  • 確実な予防と駆除には専門業者の薬剤散布やベイト工法が最適
  • 業者選びでは複数社の見積もりを比較して適正価格を知るべき
  • 安さだけでなく保証内容や有資格者の有無も確認ポイント
  • タウンライフの無料一括見積もりなら優良業者を比較検討できる
  • 早期の対策が修繕費用の節約と安心な暮らしにつながる
  • 基礎の水抜き穴からシロアリを守るためプロの知見を活用しよう

 

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