ミーレのシステムキッチンの価格相場は？費用を抑える賢い選び方を解説

※画像にはイメージも含まれます

 

 

あこがれの海外製キッチンとして、Miele（ミーレ）の名前を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

その洗練されたデザインと、何より食洗機をはじめとする高性能なビルトイン機器は、多くの人々を魅了してやみません。

しかし、その一方で気になるのが、ミーレのシステムキッチンの価格です。

一体どれくらいの費用がかかるのか、リフォームする場合の相場はどの程度なのか、具体的なイメージが湧きにくいと感じるかもしれません。

オーダーキッチンにするとさらに高くなるのか、工事費は別途どれくらい必要なのか、といった疑問も尽きないでしょう。

この記事では、ミーレのシステムキッチンの価格に関するあらゆる疑問にお答えします。

本体価格の相場から、人気の食洗機などビルトイン機器の費用、リフォームやオーダーメイドで発生する追加料金まで、詳しく解説していきます。

さらに、国内メーカー製品とのメリット・デメリットを比較し、費用を抑えながら理想のキッチンを手に入れるための注意点や賢い選び方もご紹介します。

ショールームで確認すべきポイントや、後悔しないための見積もりの取り方まで、具体的で実践的な情報をお届けしますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

 

ミーレのシステムキッチンの価格を左右する要因

ミーレのシステムキッチンの価格は、決して安いものではありません。

しかし、その価格は様々な要素によって構成されており、内容を理解することで、ご自身の予算や希望に合わせたプランニングが可能になります。

ここでは、ミーレのシステムキッチンの価格を決定づける主要な要因について、一つひとつ詳しく解説していきます。

本体のモデル選びから、高性能なビルトイン機器の選択、さらにはリフォームに伴う工事費まで、価格がどのように決まっていくのかを具体的に見ていきましょう。

 

本体価格の相場とモデル別の違い

まず、ミーレのシステムキッチンの価格の根幹をなすのが、キッチン本体の価格です。

ミーレはドイツの高級家電メーカーであり、キッチン本体を直接製造しているわけではなく、様々なキッチンメーカーと提携し、ミーレのビルトイン機器を組み込む形で提供されています。

そのため、「ミーレのシステムキッチン」と言った場合、どのメーカーのキッチンを選ぶかによって本体価格は大きく変動することを理解しておく必要があります。

一般的に、ミーレ製品を組み込むことができるシステムキッチンの本体価格の相場は、おおよそ150万円から400万円程度が中心的な価格帯となります。

もちろん、これはあくまで目安であり、キッチンのサイズ、レイアウト（I型、L型、アイランド型など）、扉材のグレード、カウンターの素材などによって価格は上下します。

キッチンのグレードによる価格差

システムキッチンには、各メーカーで複数のグレードが設定されています。

例えば、普及価格帯のスタンダードモデルから、デザイン性や素材にこだわったハイグレードモデルまで様々です。

スタンダードモデルであれば100万円台から検討可能ですが、天然石のカウンターや無垢材の扉などを採用したハイグレードモデルになると、本体だけで500万円を超えるケースも珍しくありません。

ミーレのビルトイン機器を選ぶ方は、キッチンのデザイン性や品質にもこだわる傾向が強いため、結果的にハイグレードなキッチン本体が選ばれ、総額が高くなることが多いようです。

モデル（シリーズ）による機能と価格の違い

ミーレのビルトイン機器自体にも、複数のモデルやシリーズが存在し、それぞれ機能と価格が異なります。

特に食洗機は代表的で、エントリーモデルから多機能なハイエンドモデルまで幅広いラインナップがあります。

例えば、基本的な洗浄機能に絞ったモデルと、洗剤自動投入機能「AutoDos」や、ドアを2回ノックすると自動で開く「Knock2open」などの先進機能を搭載したモデルとでは、価格に数十万円の差が生じます。

オーブンやIHクッキングヒーターなどの他の機器についても同様で、どのモデルを選ぶかによって、ミーレのシステムキッチンの価格は大きく変わってきます。

以下の表は、一般的なミーレ食洗機のモデルと価格帯の目安です。

モデルシリーズ	特徴	価格帯の目安
G 5000シリーズ	エントリーモデル・基本的な性能	約30万円～40万円
G 7000シリーズ	主力モデル・多機能（AutoDosなど）	約40万円～70万円
G 7000シリーズ（ハイエンド）	最上位モデル・Knock2open搭載など	約70万円～90万円

このように、どのキッチンメーカーのどのグレードを選び、どのモデルのミーレ製品を組み込むかによって、本体関連の価格だけでも大きな幅があることを念頭に置いておく必要があります。

→ ミーレ・ジャパン

 

食洗機などビルトイン機器の費用

ミーレのシステムキッチンの価格を語る上で、代名詞ともいえる食洗機をはじめとするビルトイン機器の費用は欠かせない要素です。

ミーレを選ぶ方の多くが、その高性能なビルトイン機器に魅力を感じています。

ここでは、主要なビルトイン機器の種類と、それぞれの費用相場について詳しく見ていきましょう。

食洗機（食器洗い機）

ミーレの顔ともいえる製品が食洗機です。

大容量で、予洗いなしでも高い洗浄力を発揮し、乾燥性能にも優れているのが特徴です。

前述の通り、モデルによって価格は大きく異なりますが、主な価格帯は以下のようになっています。

日本の一般的なシステムキッチンに内蔵されている食洗機（幅45cmの引き出し式）が15万円～25万円程度であることを考えると、ミーレの食洗機は高価であることがわかります。

しかし、一度に洗える食器の量や洗浄性能、運転音の静かさ、そして何より所有する満足感を考慮すると、価格に見合う価値があると感じるユーザーが多いのも事実です。

IHクッキングヒーター・電気オーブン

ミーレは調理機器も非常に人気があります。

特にIHクッキングヒーターと電気オーブンは、デザインの美しさと機能性の高さで選ばれています。

IHクッキングヒーターは、鍋を置く場所を限定しない全面IHや、複数の調理を同時に管理できるタイマー機能など、料理好きにはたまらない機能が満載です。

価格相場は、約30万円から80万円程度です。

電気オーブンは、熱風で包み込むように焼き上げるコンベクション機能や、設定した芯温で自動的に調理を終了するフードプローブ機能など、本格的な料理を可能にします。

価格相場は、約40万円から100万円以上するものまであります。

これらを組み合わせることで、統一感のある美しいキッチンが実現できますが、その分、ミーレのシステムキッチンの価格も上がっていきます。

その他のビルトイン機器

他にも、ミーレでは様々なビルトイン機器が用意されています。

例えば、コーヒーを豆から挽いて淹れられるビルトインコーヒーマシン（約60万円～）、ワインを最適な温度で保管できるワインセラー（約50万円～）、調理中の蒸気や匂いを強力に排出するクックフード（レンジフード、約30万円～）などがあります。

これらの機器をどこまで採用するかによって、システムキッチンの総額は青天井に上がっていく可能性があります。

したがって、自分たちのライフスタイルに本当に必要な機器は何かを冷静に見極めることが、予算内で理想のキッチンを実現するための鍵となります。

 

オーダーキッチンで変動する価格

ミーレのビルトイン機器を選ぶ方の中には、既製品のシステムキッチンではなく、自分のこだわりを詰め込んだオーダーキッチンを選択する方も少なくありません。

オーダーキッチンは、まさに世界に一つだけのキッチンを作れるという魅力がありますが、その分、価格は既製品よりも高くなるのが一般的です。

ここでは、オーダーキッチンにすることで、ミーレのシステムキッチンの価格がどのように変動するのかを解説します。

オーダーキッチンの価格構成

オーダーキッチンの価格は、主に以下の要素で決まります。

既製品のシステムキッチンがある程度パッケージ化されているのに対し、オーダーキッチンはこれらの要素を一つひとつ自由に選んで組み合わせることができます。

自由度が高い分、選択する素材やパーツのグレードによって価格が大きく変わるのが特徴です。

素材選びによる価格の変動

価格に最も大きく影響するのが、キャビネットの扉材とカウンターの素材です。

例えば、扉材をメラミン化粧板のような比較的安価なものから、天然木の突板や無垢材、あるいは高級感のある塗装仕上げ（UV塗装など）に変更すると、数十万円から百万円以上価格が上がることがあります。

カウンターも同様です。

一般的に普及しているステンレスや人工大理石から、近年人気のセラミックやクオーツストーン、あるいは高級な天然石（御影石など）を選ぶと、カウンターだけで100万円を超えることも珍しくありません。

ミーレの持つ重厚で高級感のあるデザインに合わせるため、キッチン本体にも高品質な素材が選ばれる傾向があり、結果としてオーダーキッチンの価格は高額になりがちです。

オーダーキッチンの価格相場

ミーレの食洗機やオーブンなどを組み込んだオーダーキッチンの価格相場は、ミニマムでも300万円程度からと考えるのが現実的です。

こだわりを反映させていくと、500万円から1,000万円を超えることも十分にあり得ます。

もちろん、これはキッチン本体とビルトイン機器、施工費を含んだ大まかな目安です。

設計事務所やオーダーキッチン専門の会社に依頼する場合、詳細な見積もりを取って、どこにコストをかけるべきか、どこでコストを調整できるかを十分に相談することが重要になります。

オーダーキッチンは、価格が高くなる一方で、自分の身長に合わせた高さにできたり、持っている調理器具に合わせて収納を設計できたりと、既製品にはない満足感を得られる選択肢と言えるでしょう。

 

リフォームで発生する追加工事費

新築ではなく、既存のキッチンをミーレのシステムキッチンに入れ替えるリフォームの場合、キッチン本体や機器の価格に加えて、様々な追加工事費が発生します。

この追加工事費を見落としていると、最終的な総額が予想を大幅に超えてしまう可能性があるため、注意が必要です。

ミーレのシステムキッチンの価格を正確に把握するためにも、どのような工事が必要になるのかを理解しておきましょう。

既存キッチンの解体・撤去・処分費

まず必要になるのが、現在設置されている古いキッチンを解体し、運び出し、処分するための費用です。

キッチンの大きさや材質、搬出経路の状況によって費用は変わりますが、一般的に5万円から15万円程度が相場となります。

壁付けキッチンからアイランドキッチンに変更するなど、キッチンの位置を大きく変える場合は、床や壁の解体も伴うため、さらに費用がかかります。

給排水・ガス・電気工事費

新しいキッチンを設置するためには、給水管、排水管、ガス管、電気配線の移設や新設が必要になる場合があります。

特にミーレの食洗機やオーブンは、200Vの電源が必要なモデルが多く、もし既存のキッチンに200Vの配線が来ていない場合は、分電盤からの専用回路増設工事が必須となります。

この電気工事だけで5万円から10万円程度の追加費用が見込まれます。

給排水管の移設やガス管の接続なども含めると、これらの設備工事全体で15万円から30万円程度かかるケースが多いです。

これらの設備工事は、キッチンの設置に不可欠であり、安全に関わる重要な部分なので、必ず専門の資格を持った業者に依頼する必要があります。

内装工事費

古いキッチンを撤去すると、それまで隠れていた壁や床の部分が現れます。

多くの場合、その部分は汚れていたり、下地が傷んでいたりするため、新しいキッチンを設置する前に補修や張り替えが必要になります。

キッチンの壁に貼るキッチンパネルの施工や、床のクッションフロアやフローリングの張り替え、壁紙（クロス）の張り替えなどが主な内装工事です。

工事の範囲にもよりますが、10万円から30万円程度が目安となります。

これらの追加工事費を合計すると、リフォームの場合はキッチン本体の価格に加えて、最低でも30万円、場合によっては100万円以上の費用が上乗せされる可能性があることを覚えておきましょう。

 

国内メーカー品とのメリット・デメリット

ミーレのシステムキッチンの価格を検討する際、必ず比較対象となるのが、パナソニック、LIXIL、クリナップといった国内主要メーカーの製品です。

それぞれに優れた点があり、どちらが良いとは一概には言えません。

ここでは、価格面も含めて、ミーレと国内メーカー品のメリット・デメリットを比較し、どちらがご自身のライフスタイルや価値観に合っているかを判断する材料を提供します。

ミーレのメリット・デメリット

まず、ミーレを選ぶことのメリットから見ていきましょう。

一方で、デメリットも存在します。

国内メーカー品のメリット・デメリット

次に、国内メーカーのメリット・デメリットです。

一方で、国内メーカーにもデメリットはあります。

最大のデメリットは、ミーレが持つようなブランドイメージやステータス性、デザインの重厚感といった「感性に訴えかける部分」では、一歩譲るという点かもしれません。

また、耐久性に関しても、一般的な製品は10年程度の使用を想定して作られていることが多く、ミーレほどの長期的な堅牢性は期待できない場合があります。

最終的にどちらを選ぶかは、価格、性能、デザイン、そして長期的な視点での価値を、ご自身がどのように重み付けするかによって決まります。

 

 

ミーレのシステムキッチンの価格を抑える選び方

あこがれのミーレのシステムキッチンですが、やはり価格がネックになっている方も多いでしょう。

しかし、ポイントを押さえて賢く選ぶことで、予算内で満足度の高いキッチンを実現することは十分に可能です。

ここでは、ミーレのシステムキッチンの価格を少しでも抑えるための具体的な方法や注意点、そして後悔しないための選び方のステップについて詳しく解説します。

単に安いものを選ぶのではなく、価値と価格のバランスを見極めるためのヒントが満載です。

 

費用を安くするための注意点

ミーレのシステムキッチンの価格を抑えるためには、いくつかのポイントがあります。

やみくもにグレードを下げて後悔するのではなく、どこにコストをかけ、どこを削るのか、メリハリをつけることが重要です。

ここでは、具体的な注意点をいくつかご紹介します。

ビルトイン機器を厳選する

ミーレのシステムキッチンの価格を大きく左右するのが、食洗機やオーブンなどのビルトイン機器です。

ミーレの製品はどれも魅力的ですが、本当にすべての機器をミーレで揃える必要があるのか、一度立ち止まって考えてみましょう。

例えば、「食洗機だけは絶対にミーレが良いが、IHクッキングヒーターやレンジフードは国内メーカーの使い慣れたもので十分」という選択も賢い方法です。

また、ミーレの食洗機の中でも、最上位モデルではなく、基本的な性能がしっかりしたエントリーモデルやミドルクラスのモデルを選ぶことで、数十万円のコストダウンが可能です。

自分たちのライフスタイルを振り返り、「これだけは譲れない」という優先順位を明確にすることが、費用削減の第一歩となります。

キッチン本体のグレードを見直す

ミーレの機器を導入する場合、キッチン本体も高級なものを選びがちですが、ここにもコストダウンの余地があります。

例えば、扉材を天然木から木目調のシート材に変更したり、カウンターの素材を天然石から人工大理石にしたりするだけで、価格は大きく変わります。

最近のシート材や人工大理石は品質が向上しており、デザイン性も高いものが多いため、見た目の満足度を大きく損なうことなくコストを抑えることができます。

見えないキャビネットの内部構造などは、標準的な仕様のもので十分な場合も多いでしょう。

複数の業者から相見積もりを取る

ミーレのシステムキッチンを設置する場合、キッチンメーカーや工務店、リフォーム会社など、様々な業者に依頼することが考えられます。

重要なのは、必ず複数の業者（できれば3社以上）から詳細な見積もり（相見積もり）を取ることです。

業者によって、製品の値引き率や工事費、提案内容が異なるため、比較検討することで、適正価格を把握し、より良い条件の業者を見つけることができます。

単に総額の安さだけで決めるのではなく、担当者の対応や提案力、アフターサービスの内容なども含めて、総合的に判断することが失敗を防ぐ鍵です。

 

ショールームで実物を確認する

カタログやウェブサイトだけでは、ミーレのシステムキッチンの本当の魅力や使い勝手は分かりません。

高価な買い物だからこそ、契約前に必ずショールームに足を運び、実物を見て、触れて、体感することが非常に重要です。

ショールームで確認すべきポイントを事前に知っておくことで、訪問がより有意義なものになります。

デザインと質感の確認

まずは、写真では伝わりきらないデザインのディテールや、素材の質感を手で触れて確かめましょう。

ステンレスのヘアラインの美しさ、塗装扉の滑らかさ、カウンターの重厚感など、実物だからこそ感じられるものがあります。

また、ご自宅の床材や壁紙のサンプルを持参すると、キッチンとの色合いや雰囲気の相性を具体的にイメージしやすくなります。

操作性と収納力のチェック

ミーレの機器は多機能ですが、その操作が自分にとって直感的で分かりやすいかどうかを確認することも大切です。

食洗機の操作パネルを実際に押してみたり、オーブンのドアの開閉の感触を確かめたりしましょう。

特に食洗機は、バスケットの引き出しやすさや、手持ちの食器がスムーズに収まるかどうかをシミュレーションしてみることをお勧めします。

キッチン本体の収納についても、引き出しの奥までしっかり見渡せるか、扉の開閉はスムーズか、静かに閉まるか（ソフトクローズ機能）などをチェックします。

日々の家事のストレスを軽減するためにも、実際の動作を伴う確認は欠かせません。

専門スタッフへの相談

ショールームには、製品知識が豊富な専門のスタッフがいます。

カタログを読んだだけでは分からない製品ごとの細かい違いや、ご自身の希望に合ったモデルの提案、設置に関する注意点など、疑問に思うことは何でも質問しましょう。

例えば、「このモデルとあのモデルの具体的な違いは何か」「我が家のこのスペースに設置可能か」といった具体的な質問をすることで、より深い情報を得ることができます。

プロの視点からのアドバイスは、後悔しないキッチン選びの大きな助けとなるでしょう。

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失敗しないための賢い選び方

ミーレのシステムキッチンは、決して衝動買いできる価格ではありません。

導入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、計画的に、そして冷静に選ぶプロセスが不可欠です。

ここでは、失敗しないための賢い選び方を、具体的なステップに沿って解説します。

ステップ1：理想のキッチンライフを明確にする

まず最初に行うべきは、新しいキッチンでどのような暮らしを送りたいのか、家族で具体的に話し合うことです。

これらのイメージを共有することで、必要なキッチンのサイズやレイアウト、優先すべき機能が自ずと見えてきます。

この段階で、「ミーレの食洗機は、共働きの我が家には必須」「パン作りが好きだから、高性能なオーブンが欲しい」といった具体的な要望をリストアップしておくと、後の機種選定がスムーズになります。

ステップ2：情報収集と予算の設定

理想のイメージが固まったら、インターネットやカタログで情報収集を始めます。

この記事で解説したような価格相場を参考に、どのモデルや機能にどれくらいの費用がかかるのかを大まかに把握します。

そして最も重要なのが、キッチンにかけられる総予算の上限を明確に設定することです。

この時、リフォームの場合は追加工事費なども考慮して、少し余裕を持った金額を設定しておくのがポイントです。

予算という明確な基準があることで、ショールームなどで魅力的なオプションを勧められても、冷静な判断がしやすくなります。

ステップ3：ショールームでの体感と比較検討

次に、設定した予算と要望リストを持って、ショールームへ向かいます。

前述の通り、実物を見て、触れて、操作性を確認します。

この時、ミーレのショールームだけでなく、ミーレ製品を組み込める国内のキッチンメーカー（LIXIL、クリナップ、TOTOなど）のショールームも訪れ、比較検討することが賢明です。

同じミーレの食洗機でも、組み合わせるキッチン本体によって雰囲気や使い勝手が変わります。

様々な選択肢を実際に比べることで、自分たちの理想に最も近い組み合わせを見つけることができます。

ステップ4：相見積もりと業者選定

候補となるキッチンと業者がいくつか絞れたら、いよいよ見積もりを依頼します。

必ず複数の業者から、同じ条件で見積もりを取ります。

提示された見積書を比較し、価格だけでなく、工事内容の詳細、保証、アフターサービスなどを総合的に評価して、最終的に依頼する業者を決定します。

このプロセスを丁寧に行うことが、最終的な満足度を大きく左右します。

 

見積もりを取る際のチェックポイント

複数の業者から見積もりを取っても、その内容を正しく読み解けなければ意味がありません。

特に、ミーレのシステムキッチンのような高額なリフォームでは、見積書に記載されている項目が多岐にわたります。

後から「これも別途費用だったのか」といったトラブルを避けるため、見積もりをチェックする際の重要なポイントを解説します。

「一式」表記に注意する

見積書の中で最も注意すべきなのが、「○○工事一式」という表記です。

これでは、具体的にどのような作業が含まれているのかが不明瞭です。

例えば、「解体撤去工事一式」となっていても、どこまでの解体が含まれ、廃材の処分費は入っているのかが分かりません。

必ず、「一式」ではなく、どのような製品や部材が使われ、どのような作業が行われるのか、単価と数量が明記された詳細な明細を出してもらうように要求しましょう。

詳細な明細を出すことを渋る業者は、信頼性に欠ける可能性があるため、避けた方が無難です。

含まれる工事範囲の確認

提示された総額に、どこまでの工事が含まれているのかを明確に確認する必要があります。

これらの項目がすべて見積もりに含まれているか、一つひとつ確認します。

特に、内装工事は「キッチンパネルは含まれているが、壁紙の張り替えは別途」といったケースもあるため、細かく確認することが重要です。

口頭での説明だけでなく、必ず書面で見積もりに含まれる範囲を明記してもらいましょう。

製品の型番や仕様の確認

見積書に記載されているキッチン本体やビルトイン機器の名称が、自分が選んだものと一致しているか、型番レベルで確認します。

扉のグレードや色、カウンターの素材、食洗機やオーブンのモデルなど、間違いがないかを細かくチェックしましょう。

もし、見積書に「ミーレ食洗機」としか書かれていない場合は、どのモデル（型番）を指しているのかを明確に記載してもらう必要があります。

この確認を怠ると、意図しない仕様の製品が設置されてしまうリスクがあります。

疑問点や不明点があれば、契約前に必ず担当者に質問し、納得できるまで説明を求める姿勢が、後悔しないための最後の砦となります。

 

総額で考えるミーレのシステムキッチンの価格

これまで、ミーレのシステムキッチンの価格を構成する様々な要素や、費用を抑えるための選び方について詳しく見てきました。

最後に、最も重要な考え方として、「総額で考える」という視点についてお伝えします。

ミーレのシステムキッチンの価格を検討する際には、食洗機やオーブンといった個々の機器の価格や、キッチン本体の価格だけに目を奪われてはいけません。

本当に重要なのは、設置に必要なすべての工事費や諸経費を含んだ「最終的に支払う総額」がいくらになるのかを把握することです。

ミーレの食洗機本体が40万円だったとしても、リフォームで設置するためには、前述したような解体費、設備工事費、内装工事費などが加わり、総額では80万円、100万円といった費用になる可能性があります。

この総額を初期段階でしっかりと把握し、ご自身の予算と比較検討することが、計画的なキッチン選びの基本となります。

また、総額で考える際には、短期的な初期費用だけでなく、長期的な視点も持つことが大切です。

ミーレ製品は高価ですが、その分、耐久性が高く、長期間にわたって高い性能を維持できると言われています。

「20年使う」という視点で見れば、初期費用が高くても、1年あたりのコストパフォーマンスは決して悪くないと考えることもできるでしょう。

日々の家事を楽にしてくれる高い性能や、美しいデザインがもたらす精神的な満足感といった、価格では測れない価値も存在します。

ミーレのシステムキッチンの価格とは、単なる製品代金ではなく、理想のキッチンライフを実現するための投資であると捉えることができます。

本記事で解説した様々なポイントを参考に、ご自身の価値観と予算に合った、後悔のない選択をしてください。

そのためにも、まずは信頼できる業者を見つけ、詳細な見積もりを取り、総額でミーレのシステムキッチンの価格を冷静に判断することが何よりも重要です。