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せっかく性能の良い一条工務店の家を建てたのに、なぜか室内がジメジメして不快に感じることがあるかもしれません。
特に梅雨の時期や夏場にかけて、湿度計を見ると驚くような数字が表示されていることはないでしょうか。
高性能な住宅だからこそ、適切な管理を行わないと湿気がこもりやすくなるケースがあります。
高気密高断熱であることやロスガード90などの換気システム、さらにはエアコンの再熱除湿やサーモオフといった機能の特性を正しく理解しておくことが重要です。
また、除湿機やさらぽか空調のデシカント設定をうまく活用することで、カビやダニの発生リスクを抑え、新築の時期特有の湿気にも対応できます。
部屋干しや24時間換気、相対湿度の関係を知り、快適な空気環境を作りましょう。
この記事でわかること、ポイント
- 一条工務店の家で湿度が高くなる構造的な理由
- 高気密高断熱住宅における湿気の逃げにくさ
- ロスガード90の換気システムと湿度の関係
- 新築時のコンクリートから出る水分の影響
- エアコンの再熱除湿を使った効果的な対策
- 除湿機やさらぽか空調を活用した湿度管理術
- カビやダニを防ぐための具体的な生活習慣
一条工務店の家で湿度70%になる意外な原因
ポイント
- 高気密高断熱の性能が湿気を逃がさない
- ロスガード90の湿度交換と換気の仕組み
- 新築の時期は基礎などから水分が出る
- 梅雨の季節は外気の影響を受けやすい
- 部屋干しや入浴で発生する生活の水分
高気密高断熱の性能が湿気を逃がさない
一条工務店の家といえば、業界トップクラスの性能を誇る「高気密高断熱」が最大の特徴です。
この性能のおかげで、冬は暖かく夏は涼しい環境が実現されており、魔法瓶のような家と表現されることもあります。
しかし、この密閉性の高さが、場合によっては室内の湿気を外に逃がしにくくする要因になることがあります。
従来の日本の木造住宅は、隙間風が入るような構造が多く、自然と空気が入れ替わることで湿気も屋外へ排出されていました。
一方で、一条工務店の家は隙間相当面積(C値)が非常に小さく設計されており、意図しない空気の出入りがほとんどありません。
これにより、一度室内で発生した湿気は、換気システムや除湿を行わない限り、家の中に留まり続けることになります。
気密性が高いということは、外気の湿気が入りにくい反面、内部の湿気も閉じ込めてしまう特性があるのです。
例えば、夏場に窓を開けずに生活していると、調理や入浴、人の呼吸などで発生した水分が逃げ場を失います。
その結果として、一条工務店の家で湿度70%という数値が表示される状況が生まれるわけです。
これは家の性能が悪いわけではなく、むしろ性能が高すぎるがゆえに起こる現象とも言えるでしょう。
したがって、高気密住宅ならではの湿気コントロールの知識を持つことが不可欠となります。
また、断熱性が高いことは、室内の温度ムラをなくすメリットがありますが、湿度が飽和しやすい環境を作る側面もあります。
温度と湿度は密接に関係しており、相対湿度の管理においては、室温を一定に保ちつつ水分量だけを減らす工夫が求められます。
→ 一条工務店
ロスガード90の湿度交換と換気の仕組み
一条工務店の標準仕様である熱交換換気システム「ロスガード90」は、快適な空気環境を作る上で欠かせない設備です。
このシステムは、屋外の新鮮な空気を取り入れつつ、室内の汚れた空気を排出する際、熱と湿度を交換してエネルギーのロスを抑える役割を果たしています。
ロスガード90には「全熱交換型」という方式が採用されています。
これは温度だけでなく湿度も交換する仕組みで、冬場であれば乾燥した外気に室内の湿り気を与えて加湿し、夏場であれば湿った外気から湿気を取り除いて室内に取り込む働きをします。
理論上は、これにより夏場の湿度上昇を抑えられるはずです。
しかし、日本の高温多湿な夏、特に梅雨時など外気の湿度が極端に高い状況では、ロスガード90の湿度交換機能だけでは処理しきれない場合があります。
外の湿度が80%や90%を超えるような日には、交換しきれなかった湿気が室内に流入してしまうのです。
さらに、室内で発生した湿気が排出される際、全熱交換の特性によって、その湿気の一部が給気側に移り、再び室内に戻ってきてしまうという現象も起こり得ます。
ロスガード90は優秀な換気システムですが、除湿機のように積極的に水分を取り除く装置ではない点を理解しておく必要があります。
また、フィルターのメンテナンス状況も性能に影響を与えます。
フィルターが目詰まりしていると換気効率が落ち、空気の循環が悪くなることで湿度が滞留しやすくなります。
定期的なメンテナンスを行い、正常な換気風量を維持することが大切です。
加えて、ロスガードの設定や運転モードの確認も重要です。
状況によっては換気風量を調整したり、窓を開けての換気を行わないようにしたりと、機械換気の特性を活かした運用が求められます。
システムを過信せず、補助的な除湿対策と組み合わせることが、一条工務店の家で湿度70%を防ぐ鍵となります。
新築の時期は基礎などから水分が出る
もしあなたが一条工務店の家に住み始めて間もないのであれば、湿度の高さは建物の「新しさ」に起因している可能性が高いでしょう。
新築の家、特に木造住宅であっても、基礎のコンクリートや壁紙の糊、建材などには多量の水分が含まれています。
家の土台となるコンクリート基礎は、打設されてから完全に水分が抜けるまでに長い時間を要します。
一般的には、コンクリートが完全に乾燥するまでには1年から2年程度かかると言われています。
この間、基礎から放出された水分は床下や壁内を通じて少しずつ室内へと上がってきます。
新築1年目は特に、建物自体が加湿器のような状態になっていると考えたほうがよいでしょう。
さらに、一条工務店では工場で生産されたパネルを現場で組み立てる工法をとっていますが、建築中に雨に降られたり、構造材が湿気を吸ったりしている場合、その水分も時間をかけて放出されます。
また、内装工事で使用されるクロス(壁紙)の接着剤にも水分が含まれており、これも入居後の湿度上昇の一因となります。
このような「建物由来の湿気」は、生活上の工夫だけでは完全に防ぐことが難しいものです。
どんなに換気をしても、床下や壁から絶えず水分が供給されるため、湿度が下がりにくい状態が続きます。
これが、新築の一条工務店の家で湿度70%を超えやすい大きな理由の一つです。
この現象は一時的なものであり、2年、3年と時間が経過するにつれて建物が乾燥し、湿度は落ち着いていきます。
しかし、最初の1〜2年はカビが発生しやすいリスクの高い時期でもあります。
この期間は特に意識的に除湿機を稼働させたり、サーキュレーターで空気を動かしたりして、強制的に除湿を行うことが推奨されます。
新築特有の現象であることを理解し、焦らず適切な対策を講じることが大切です。
梅雨の季節は外気の影響を受けやすい
日本には四季があり、特に6月から7月にかけての梅雨、そして秋の長雨の時期は、空気中の水分量が非常に多くなります。
一条工務店の家は高気密であるため外気の影響を受けにくいとされていますが、換気システムを通じて空気を取り入れている以上、外気の湿度の影響を完全に遮断することはできません。
梅雨時の外気湿度は80%から90%、時には100%近くに達することもあります。
この高湿度の空気が、ロスガード90を通して室内に入ってきます。
前述の通り、全熱交換型換気システムはある程度の湿度調整を行いますが、限界があります。
外気と室内の湿度差が少ない、あるいは外気の方が圧倒的に湿度が高い場合、室内湿度もそれに引きずられて上昇します。
相対湿度が70%を超えると、人間は不快感を強く感じるだけでなく、カビの活動も活発になります。
また、気温との関係も無視できません。
梅雨時は気温がそれほど高くなくても湿度が高いため、エアコンの冷房運転が弱くなりがちです。
一般的なエアコンは、室温を下げる過程で除湿を行いますが、室温が設定温度に近いとコンプレッサーの稼働が減り、除湿能力が低下します。
これを「サーモオフ」と呼びますが、この状態になると送風運転になり、エアコン内部の水分が室内に戻されて湿度が再上昇することさえあります。
このような季節要因に対処するためには、単に温度を下げるだけでなく、湿度をターゲットにした空調管理が必要です。
外気の湿度が高い時期は、窓を開けての換気は逆効果になることが多いため、基本的には窓を閉め切り、機械による除湿に頼るのが正解です。
天気予報の湿度情報にも気を配り、先回りして除湿対策を行う意識を持つと良いでしょう。
部屋干しや入浴で発生する生活の水分
建物の性能や季節の影響に加えて、私たちの日常生活からも大量の水分が発生しています。
一条工務店の家で湿度70%になる原因として見落とせないのが、この「生活湿気」です。
まず大きな要因となるのが洗濯物の部屋干しです。
共働き世帯の増加や花粉・PM2.5対策、あるいはランドリールームの普及により、完全室内干し派の家庭が増えています。
洗濯物に含まれる水分量はかなりのもので、4人家族の1日分の洗濯物を室内で乾かすと、数リットル分の水分を空気中に放出していることになります。
次に、入浴後の浴室からの湿気です。
お風呂上がりには大量の湯気が発生しますが、浴室のドアを開けっ放しにしたり、換気が不十分だったりすると、その湿気が脱衣所や廊下、さらにはリビングへと広がっていきます。
さらに、調理も湿気の発生源です。
お湯を沸かしたり、煮炊き物をしたりする際に出る水蒸気は、換気扇(レンジフード)を回していても一部は室内に拡散します。
また、観葉植物への水やりや、水槽がある場合も湿度が上がる要因となりますし、人間自身も呼吸や発汗によって常に水分を放出しています。
高気密な家ではこれらの水分が外部へ逃げにくいため、生活湿気がそのまま湿度上昇に直結します。
これらの生活習慣を見直すことも湿度対策の一つです。
例えば、部屋干しをする際は必ず除湿機を併用する、またはサーキュレーターで風を当てて早く乾かす。
入浴後はしっかりと浴室の換気扇を回し、湿気を外に出し切るまでドアを閉めておく。
レンジフードは調理終了後もしばらく回し続ける。
こうした日々の積み重ねが、室内の湿度コントロールに大きく貢献します。
生活湿気を抑えるチェックリスト
- 洗濯物を干す時は除湿機やサーキュレーターを使用しているか
- 入浴後、浴室のドアをすぐに閉めているか
- 調理中および調理後にレンジフードを十分に稼働させているか
- 観葉植物や水槽の数が多すぎないか確認する
- 家族が集まるリビングの換気状況をチェックする
一条工務店の家で湿度70%を解消する対策
ポイント
- エアコンの再熱除湿で効率よく下げる
- 除湿機を使って強力に湿気を取り除く
- さらぽか空調のデシカント設定を見直す
- カビやダニのリスクを避ける湿度管理
- 24時間換気を止めずに空気を回す
- 一条工務店の家で湿度70%を快適にするまとめ
エアコンの再熱除湿で効率よく下げる
一条工務店の家で湿度70%という不快な状態を解消するために、最も即効性があり効果的なのがエアコンの「再熱除湿」機能を活用することです。
一般的な冷房除湿(弱冷房除湿)とは異なり、再熱除湿は室温を下げすぎずに湿度だけを下げることができるため、梅雨時期や夏の夜間など、気温はそれほど高くないけれど湿度が高いという状況に最適です。
通常の冷房運転では、設定温度に達するとコンプレッサーが停止し、除湿も止まってしまう「サーモオフ」という現象が起きます。
高気密高断熱の一条工務店の家は、一度冷えると温度が上がりにくいため、このサーモオフが頻発しやすい傾向にあります。
その結果、湿度が下がりきる前に運転が弱まり、湿戻りが発生してジメジメ感が残ることがあるのです。
再熱除湿は、空気を冷やして除湿した後、暖め直してから室内に戻す仕組みのため、体が冷えすぎるのを防ぎながらカラッとした空間を作れます。
一条工務店で標準採用されているエアコン(長府製作所製など)や、オプションで導入できる三菱電機や日立などのエアコンには、この再熱除湿機能が搭載されているモデルが多くあります。
リモコンの「除湿」ボタンを押した後、メニューから「再熱除湿」や「カラッと除湿」などを選択できるか確認してみてください。
ただし、再熱除湿は一度冷やした空気を温めるため、通常の冷房よりも電気代がやや高くなる傾向があります。
しかし、一条工務店の家は太陽光発電を搭載しているケースが多く、昼間の発電分を自家消費すれば電気代の負担は軽減できます。
また、カビが発生して健康被害が出たり家のメンテナンス費用がかかったりするリスクを考えれば、必要なコストとして割り切ることも大切です。
もし再熱除湿機能がないエアコンの場合は、設定温度を低めにして風量を「自動」ではなく「弱」や「微風」に固定することで、コンプレッサーを長く稼働させ、除湿効果を高めるテクニックもあります。
室温が下がりすぎる場合は、上着を羽織るなどして調整するとよいでしょう。
除湿機を使って強力に湿気を取り除く
エアコンだけでは湿度が下がりきらない場合や、特定の部屋(ランドリールームやウォークインクローゼットなど)の湿気が気になる場合は、据え置き型の除湿機を導入するのが確実です。
一条工務店のオーナーの間では、湿度管理のために高性能な除湿機を愛用している方が非常に多くいます。
除湿機には大きく分けて「コンプレッサー式」「デシカント式」「ハイブリッド式」の3つのタイプがあります。
コンプレッサー式は、空気を冷やして結露させることで除湿します。
気温が高い夏場に強く、消費電力が少ないのが特徴です。
梅雨から夏にかけての一条工務店の家で湿度70%対策には最も適しているタイプと言えます。
ただし、冬場は能力が落ちます。
デシカント式は、乾燥剤を使って湿気を吸着し、ヒーターで温めて水分を放出・凝縮させる方式です。
ヒーターを使うため室温が上がりやすく、夏場には不向きですが、気温が低い冬場の結露対策などには威力を発揮します。
ハイブリッド式は、上記2つの機能を併せ持ち、季節に合わせて最適な運転を行います。
本体価格は高めですが、年間を通じて安定した除湿能力を期待できます。
夏場の湿気対策を主目的とするなら、室温上昇が少なく除湿能力が高い「コンプレッサー式」か「ハイブリッド式」がおすすめです。
特に、部屋干しをする際には除湿機を洗濯物の真下に置き、乾燥風を直接当てることで短時間で乾かすことができます。
これにより、湿気が家全体に広がるのを防げます。
タンクに溜まった水の量を見れば、どれだけ空気中の水分を取り除けたかが一目瞭然となり、その効果を実感できるはずです。
連続排水ホースを取り付けられる機種であれば、水を捨てる手間も省け、24時間連続稼働させることも可能です。
除湿機選びのポイント
- 夏場の使用がメインならコンプレッサー式を選ぶ
- 予算が許すなら通年使えるハイブリッド式がベスト
- タンク容量が大きいものや連続排水対応モデルを選ぶと管理が楽
- 部屋干し機能やサーキュレーター機能付きも便利
さらぽか空調のデシカント設定を見直す
一条工務店のオプションである全館さらぽか空調を採用している場合、湿度管理の主役は「デシカント換気システム」になります。
さらぽか空調は、デシカント方式による湿度調整と、床暖房パイプに冷水を流す床冷房を組み合わせた画期的なシステムです。
もしさらぽか空調を導入しているにもかかわらず、一条工務店の家で湿度70%近くになってしまう場合は、設定や運用方法を見直す必要があります。
デシカント換気には「快適」「自動」「パワフル」などのモード設定や、湿度設定(40%〜60%など)が存在します。
まず確認すべきは、換気モードの設定です。
湿度が下がりにくい場合は、湿度設定を低くする、あるいは運転モードを強めることで改善する可能性があります。
ただし、デシカントの除湿能力を上げると消費電力が増える傾向にあるため、電気代とのバランスを考慮しましょう。
また、床冷房との兼ね合いも重要です。
床冷房によって室温が下がると、相対湿度は上がりやすくなります。
床の表面温度が低くなりすぎると、床付近の空気の湿度が飽和に近づき、ジメジメ感を感じることがあります。
この場合、サーキュレーターを使って空気を撹拌し、床付近に冷気が滞留しないようにすることが効果的です。
さらぽか空調は「家全体を除湿する」という強力な機能を持っていますが、窓の開閉には特に注意が必要です。
デシカント機能でせっかく除湿した乾燥空気を、窓を開けて台無しにしてしまわないよう、窓開け換気は最小限に留めるのが鉄則です。
また、給気フィルターや排気口(サーキュレーターファン)の掃除を怠ると性能が発揮されませんので、定期的なメンテナンスを忘れないようにしましょう。
さらぽか空調が正常に機能していれば、本来は梅雨時でもさらっとした快適な空間が保たれるはずです。
カビやダニのリスクを避ける湿度管理
なぜ一条工務店の家で湿度70%という数字に敏感になるべきなのでしょうか。
それは、不快感だけでなく、家族の健康や家の寿命に関わる「カビ」や「ダニ」のリスクが急激に高まるからです。
カビやダニは、温度20〜30度、湿度60%以上で繁殖しやすくなり、湿度70%を超えると爆発的に増殖すると言われています。
高気密住宅は空気の滞留が起きやすいため、条件が揃ってしまうと、クローゼットの奥、家具の裏側、畳の下、靴箱の中などで一気にカビが広がることがあります。
特に注意したいのが「相対湿度」です。
リビングの湿度計が60%でも、北側の涼しい部屋や窓際、床付近など温度が低い場所では、相対湿度がさらに高くなり、結露やカビの原因となる「露点温度」に近づいている可能性があります。
湿度計はリビングだけでなく、湿気がこもりそうな場所に複数設置してモニタリングすることをおすすめします。
対策としては、湿度が70%に達する前に早めに除湿を行うこと、そして空気を動かすことです。
カビは「湿気・温度・栄養・酸素」に加え、「空気の淀み」を好みます。
サーキュレーターを回して部屋の隅々まで風を送る、クローゼットの扉を定期的に開けて換気する、家具を壁から少し離して設置するなどの工夫が、物理的なカビ対策として有効です。
また、ダニ対策としては、湿度を50%台に保つことが理想的です。
ダニは乾燥に弱いため、適切な除湿を行うことで繁殖を抑制できます。
高性能な家だからこそ、一度汚染されると除去が大変です。
予防的な湿度管理が、アレルギー疾患などを防ぎ、家族の健康を守ることにつながります。
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24時間換気を止めずに空気を回す
最後に基本的ながら重要な対策として、24時間換気システム(ロスガード90など)を絶対に止めないことが挙げられます。
電気代の節約や、冬場の寒さ、あるいは音が気になるといった理由で換気システムのスイッチを切ってしまう方が稀にいらっしゃいますが、これは高気密住宅では御法度です。
24時間換気は、シックハウス症候群の原因となる化学物質の排出だけでなく、室内の余分な湿気を排出し、新鮮な空気を取り込む生命線です。
これを止めてしまうと、家は密閉された箱のようになり、湿気が逃げ場を失ってどんどん蓄積されます。
結果として、一条工務店の家で湿度70%どころか、それ以上の高湿度になり、結露やカビだらけの家になってしまう危険性があります。
また、各部屋にある給気口や排気口が家具で塞がれていないかも確認しましょう。
空気の通り道(フロー)が確保されて初めて、換気システムは設計通りの性能を発揮します。
ドアの下にあるアンダーカット(隙間)も空気の通り道なので、ここをマットなどで塞がないように注意してください。
空気の流れを止めないこと、これが高気密高断熱住宅の鉄則です。
もし換気システムの音が気になる場合は、フィルター掃除をする(詰まっていると音が大きくなることがあります)、またはメンテナンス業者に相談してみてください。
システム自体を止めるのではなく、正常に稼働させる環境を整えることが、湿度トラブルを避ける基本となります。
一条工務店の家で湿度70%を快適にするまとめ
一条工務店の家で湿度が70%になってしまうのは、家の欠陥ではなく、高気密高断熱という高性能さゆえの特性や、季節・生活環境による要因が重なった結果であることが多いです。
原因を正しく理解し、適切な対策を組み合わせることで、必ず快適な湿度環境を作ることができます。
まずは温湿度計を見て現状を把握し、エアコンの再熱除湿や除湿機をためらわずに使いましょう。
「高性能な家だから何もしなくていい」のではなく、「高性能な家だからこそ、少しのコントロールで最高の環境が作れる」と考えるのが正解です。
それでは、今回の記事の要点をまとめます。
記事のまとめ
- 一条工務店の家は高気密ゆえに湿気がこもりやすい特性がある
- 湿度70%はカビやダニが繁殖しやすい危険なラインである
- ロスガード90は全熱交換だが夏の高湿度は完全除去できない
- 新築1〜2年はコンクリート基礎からの水分放出が続く
- 梅雨時は外気湿度が高く換気で湿度が上がりやすい
- 部屋干しや入浴、調理などの生活湿気を甘く見ない
- エアコンの再熱除湿は室温を下げずに湿度を下げる最適解
- サーモオフ対策として風量設定や設定温度を工夫する
- 除湿機(コンプレッサー式推奨)は強力な助っ人になる
- さらぽか空調採用宅はデシカント設定を見直す
- 窓開け換気は湿気を取り込むため梅雨夏は避ける
- サーキュレーターで空気を撹拌し淀みを作らない
- 24時間換気システムは絶対に止めずに稼働させる
- 湿度計を複数箇所に置き家全体の湿度を把握する
- 適切な湿度管理で一条工務店の家の快適性を最大化する